2022-01-01から1年間の記事一覧
7月の歌舞伎座をご紹介します。 今月は初日が遅いんですね。4日とは。 第1部 當世流小栗判官 澤瀉屋! 第2部 夏祭浪花鑑 成田屋! 雪月花三景 第3部 ナウシカ 上の巻! 下の巻はいつ? 子役たちの活躍が楽しみ! 上演スケジュール 開演時間 チケット金額…
よんどころない事情があって、「向田邦子シナリオ集~昭和の人間ドラマ」を読んでいる。 向田邦子シナリオ集 ――昭和の人間ドラマ (ちくま文庫) 作者:向田 邦子 筑摩書房 Amazon これがめっぽう面白い。 向田邦子って、今の若い人は知らないのかな?どうなの…
梅雨が明けた!?マジか。7月20日過ぎに3日雷が鳴る日が続いて、パーッと夏空になる…というパターンはもはや思い出の中にしかないのか? それにしても6月中に梅雨明けとは早すぎないか?どんな夏になるのだろう。 今月は各劇場、充実していたなあ。私が行…
博多座昼の部。二つ目は、菊之助の鷺娘。 最初の出は舞台全体が雪げしきの中、ぼーっと出てくる白無垢の菊之助。舞台も白、衣裳も白。襟と裾から出ている赤、そしてぽっちりと口にひいた紅にはっとさせられる。 菊之助で「鷺娘」を観たのは、2019年すみだト…
菊之助の魚屋宗五郎。よかった! けれどどうしても菊五郎と比べると、いや比べたらかわいそうなのだけれど。 どこが違うのかなあ。 菊之助は美しくて綺麗すぎるから 「ええっと。君は魚屋だよね」という気になる。若いのをいっぱい従えた鳶頭みたいになっち…
オールアバウトにて、こちらの記事アップしました。 襲名興行ってなに? 市川團十郎ってそんなにすごい名前なの? 海老蔵は、襲名にふさわしいの? という疑問に答えて 襲名とは「名を受け継ぐこと」 2年半延期された襲名披露公演 江戸歌舞伎の荒事を創始し…
まるで昔の絵本をみているような美しい舞台だった。書き割りが芸術的に美しく、彦三郎弁慶、萬太郎牛若丸のピタリとはまった絵面。 美しく笛を吹きながら登場の牛若丸。人を斬るのが趣味らしいから、ずいぶんサイコな牛若丸という設定だから、よく知る設定と…
最後の日はチケット取っていなかった。でも、あとで昼の部取れるような時間に飛行機のチケットを取ったつもりだったのに、ミスった。 歌舞伎座の3部制に慣れていて、遅くとも1時15分には終わるだろうと踏んで、3時の飛行機をとってしまった。 実際には昼の部…
博多座に早くつきすぎたので、向かいにある福岡アジア美術館に行ってきました! 今、アニメージュとジブリ展やっていて、アニメファン、ジブリファンにとってはものすごい情報量の充実した展示です。 私のお目当ては、これ ナウシカ。 米吉くんも予習に訪れ…
念願の博多座にやってきた! よく、役者さんたちがずらっと階段のところに並んでいる図。のとこ。 そしてよく言われているように空港からのアクセスもよく、博多座の中も素敵で、スタッフも感じが良く、とてもいい気持ち。 そして不思議なことがあった。 私…
作者と劇評家のコトバで読み解く「歌舞伎のセカイ」いよいよ次回のチケも売り出しになりました! 今回は劇評家編。 そしてテーマは、満を持しての 「寺子屋」で探る松王丸と源蔵の苦悩 です。 寺子屋も、熊谷陣屋と同じく我が子を身代わりにして殺してしまう…
先日書いた「猪八戒」は、95年前の達筆で書かれた台本を元に書いたが、今回の「猪八戒」はずいぶん変わっていた。 澤瀉十種の内 猪八戒 - 「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog なので、観劇レポをば。 あらすじ、すなわち 「人々を困らせている…
今年もやってきました国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」の季節♪ 毎年6月7月に国立劇場で行われる歌舞伎鑑賞教室は、「チケット代安い」「わかりやすい」「短時間」と3拍子揃ったおすすめの企画です。 安い わかりやすい ストーリーを重視したいなら 6月「毛谷…
歌舞伎ってなんだろう?難しそうと思う人も多いですね。値段が髙そうと思う人も多いです。でも意外と敷居は高くない!思い立ったが吉日。ぜひ、一歩を踏み出してみてください。 いつどこでやっているの 歌舞伎座はほぼ毎日やっている 東京の歌舞伎座以外の劇…
6月歌舞伎座の演目紹介です。6月は国立劇場の鑑賞教室もあるので追ってお知らせします! 1部 澤瀉屋で歌舞伎of歌舞伎を楽しもう 菅原伝授手習鑑~車引 澤瀉十種の内 猪八戒 2部 高麗屋ファン・鎌倉殿の13人のファンはこちらを 信康 勢獅子 3部 原作よし、脚…
【注】こちらは、95年前の台本をもとに書いたもので、今回の猪八戒のストーリーとは違います。比較検討のために読んでいただくのは結構ですが、 「内容がデタラメじゃねえか」とクレームつけないでね。 今回の観劇レポはこちら munakatayoko.hatenablog.com …
桜が散って5月。新緑のパワーが盛り上がるように出てくる季節。歌舞伎で5月といえば團菊祭だ。今年は3年ぶりの團菊祭で、新緑のパワーに負けじと盛り上がった。でも舞台は歌舞伎にも文楽にも桜吹雪がいっぱい!な5月だった。 5月の観劇記録 歌舞伎 文楽 …
時代物の魅力がたっぷり味わえる金閣寺。今回あらためて歌舞伎の魅力に感じ入った。なんというか、おおざっぱなところと緻密なところ。きらびやかなところとそうではないところ、相反するものが混然と一体になっているところに魅力があるのだなと感じた。 た…
染五郎が歌舞伎座で初の主役を演じると話題の「信康」。「鎌倉殿の13人」に勝るとも劣らないシンドイ展開なので、お覚悟あれ。 登場人物 あらすじ ・一場 岡崎城本丸書院 信康をめぐる不穏な空気。 ・不穏その1 ・不穏その2 ・不穏その3 ・不穏その4 ・…
5月の国立劇場文楽公演の1部は義経千本桜だった。今回は、鳥居前、吉野山、河連法眼館、と続いてあるので、話の筋が通ってわかりやすくなっていた。1月の歌舞伎座での河連法眼館や2月の大物浦を観た人も、今テレビで「鎌倉殿の13人」を観ている人も、「はは…
これ、予習なしで行くと、ちょっと難しいかも。しっかり予習をして、細部まで楽しみましょう~♪ 登場人物 あらすじ 雪姫捕らえられて「天井絵を描くか、自分の物になるか」と脅される の巻 東吉登場の巻 碁の勝負と、雪姫の思いとが重なり合うの巻 東吉、大…
またまた残念なニュース。片岡仁左衛門丈、病気のため6月は休演となりました。 仁左衛門休演 演目差し替え「ふるあめりかに袖はぬらさじ」へ 仁左衛門休演 6月は、にざたまの「与話情浮名横櫛」が予定されており、今回「源氏店の場」だけではなく、「木更津…
とても素晴らしくて、2回観に行った。 私の印象に残った絵を中心にご紹介。 生活をえがく 鰯(昭和12年) 明治風俗十二ヶ月(昭和10年) 6月 金魚屋 8月 氷店 9月 二百十日 10月 長夜 12月 夜の月 墨田河舟遊(大正3年) 築地明石町 物語を描く 芝居絵十二…
あかり博物館の隣にひっそりとあるのが中野土びな館です。 観光客はソフトクリームを食べながらどんどん中野土びな館の前を通り過ぎていきます。 土人形つくりは、江戸時代後期に農閑期の副業として京都伏見人形をルーツとして全国に普及、伏見から奈良家に…
北斎館のすぐ近くにあるのが、日本のあかり博物館です。今回、「浮世絵に見るあかり」という展示をやっていたので、観てきましたが、常設展示も面白かったので、おすすめです。 日本のあかり博物館とは 古代からのあかりの歴史 工夫を凝らした油さし 旅枕あ…
GWに突入する少し前、長野に行ってきました。 小布施 北斎館 小布施 小布施では街のあちこちで民話が読めるんです。本のように、ページをめくることができ、お話を最後まで読めます。 街のそこここにはお花がいっぱい。オープンガーデンで自由に入れるお庭も…
比較的落ち着いた月 月末に飛び込んできたニュースあれこれ 7月ナウシカ。 大向こう問題。 比較的落ち着いた月 春だ。日は明るく、花は色とりどりに美しい!そして、案じられたよりもコロナは下火になり、平和な兆しの春。(しかし、かの国はいまだ平和は訪…
4月17日国立劇場伝統芸能情報館レクチャールームにて、「第3回 作者と劇評家のコトバで読み解く 歌舞伎のセカイ「並木宗輔」を深掘る」 が開催されました! ▲木ノ下さんと田中さん。田中さんの装い、今回は洋装で素敵でしたー。 皆さんは、歌舞伎の作者と言…
久々の團菊祭。團菊祭というのは、成田屋と音羽屋にゆかりのある演目をゆかりのある人たちが演じるもので、ずっと5月に行われていましたが、ここ2年はそれもなし。今年は久々です。海老蔵の歌舞伎座出演も久々ですね。 なんとなく、チケットをとるにも気合が…
人気演目、白浪五人男!今までにもブログでも紹介していますが、バラバラしているのでまとめました。 ■あらすじ 「浜松屋店先の場」←2022年5月上演します♪ 南郷力丸と弁天小僧菊之助が、浜松屋にゆすりに入るも失敗する 「蔵前の場」弁天小僧菊之助の実の親…
昨年の狂乱!を思い出します(;^_^A あの興奮が戻ってまいりました。 舞台には適うまいと思いつつ、初日(4月8日)に上の巻を観てきましたが、とてもよかったです。 冒頭のにざたまのインタビューからして圧巻ですし、何しろ大画面。 多彩なカメラワーク、高…
なんだか魑魅魍魎的なタイトルになってしまいましたが…(;^_^A 2022年5月、團菊祭の2部でかかる「土蜘(つちぐも)」は、音羽屋にとって大切な演目です。 音羽屋にとって大切な演目 あらすじ みどころ 太刀持ちに注目 畜生口の見得に注目 出てくる土蜘の精に…
以前、にざたまの神田祭を見たけれど、今回の「お祭り」は、玉三郎のみ。もともと「お祭り」は鳶頭のみで踊っていたらしい。それが芸者に変わったり、人が増えたりその時によっていろいろではあるけれど、今回は玉三郎の芸者さんのみ。 仁左衛門の鳶頭は出て…
もう何回もぢいさんばあさんは見ているのですが、今回はとどめ!という感じでした。 仁左衛門、玉三郎の「ぢいさんばあさん」です。あまりにも素晴らしかったので、もうほかの役者での「ぢいさんばあさん」は見るのをやめようと思うほど。なので、あらすじ見…
森鷗外の短編を宇野信夫が昭和26年に劇化したものです。新作だから言葉もわかるし、理解するための予習はいらないですけれど、森鷗外の原作はネットで読めますのでぜひご一読ください!短いのですぐに読めます。とてもいい短編です。 伊織の癖、桜の存在、甥…
天一坊大岡政談も、いよいよ中日を過ぎてますます盛り上がっているようです。 コクーン天日坊と、今回の天一坊大岡政談を見て違いなどを楽しんでいましたが さらに、お三のキャラでも、前回の天一坊大岡政談と今回の天一坊大岡政談では違いがありました。 お…
2005年から毎年全国を巡業しているという中村屋の陽春特別公演(昨年は中止)。初心者でも楽しめるよう考えられている。春暁、陽春、新緑、錦秋と季節によって多少名は違えど、中村屋が様々な工夫をもって全国を回る公演という軸は変わらない。昨年から勘太…
2月の終わりから突如、大きな戦争が勃発した。ロシアがウクライナを侵攻したのだ。まさかまさかの連続の日々が続き、いまだに収束の糸口は見えない。 どうか一日も早く平和が戻りますように。 何とか無事に千穐楽 吉右衛門の後を追う人。 菊之助の配信 歌舞…
昨年、渋谷のシアターコクーンで上演された「天日坊」。トランペットの鳴り響く刺激的な舞台で話題となりましたね。 あれ。2022年4月には似た名前の演目が…。 それが「天一坊大岡政談」です。「天日坊」との違いや、あらすじ、みどころについて説明いたしま…
今、古典歌舞伎を語らせたら圧倒的に面白い木ノ下裕一さんと田中綾乃さん。 「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」は、「作者編」「劇評家編」の二つの違う観点から歌舞伎の見方を学ぶ講座です。 作者編では、木ノ下さん。劇評家編では田中さん…
昨日、無事に3月の歌舞伎座が千穐楽を迎えました。 本当に良かったと思います。おめでとうございます。 早くも本日からお稽古のよう。こちらもがんばってご紹介!満開の桜~。4月の歌舞伎座のご紹介です。 第1部 通しでがっつり澤瀉屋 天一坊大岡政談 第2…
おもしろいはずなのに眠くなる これは、食えない坊主河内山宗俊が松江出雲守にいっぱい食わせるという痛快話のはず! なんだけれど、意外と眠くなるんですよね。ナゼカシラ。いずれにせよ、筋を把握しておいた方が睡眠時間は減ると思うので、予習しておきま…
3月2部の河内山で主演を務める仁左衛門は、3月8日(火)体調を崩し、9日より休演となった。 思えば御年78歳(3月14日が誕生日)。前月は、大物浦でひと月平知盛を演じ、心身ともに命削るような消耗の仕方だったと思う。疲れが残っていたのだろう。ツライ。…
歌舞伎で石川五右衛門と言えば、『楼門五三桐』がよくかかりますが、今回はその前段からの話です! 2018年12月に国立劇場での石川五右衛門は、2回の幕間を挟んで、4時間10分! コロナ禍の今では考えられない時間ですね。今回の石川五右衛門は幕間なしで1時間…
観てきました!前作に最大限のリスペクトを捧げつつ、今の時代に合うようにリメイクされた傑作だった! 移民問題 アメリカの底力 原作の音楽のすばらしさ 俳優陣のすばらしさ ベルナルド(デビッド・アルバレス) トニー(アンセル・エルゴート) リフ(マイ…
1999年に新橋演舞場で初演されたスーパー歌舞伎「新・三国志」が今回再演。前回のものを見ていないのだが、ダイジェストのような形で、一部をみる機会があった。京劇の俳優がのっけから出てきて派手派手なアクションを繰り広げ、本水は、生半可な本水ではな…
2月27日(日)国立劇場横伝統芸能情報館のレクチャールームにて、「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」第2回 が開催されました。 團十郎型と芝翫型の違いを見る 芝翫型がオーソドックス。團十郎型は当初不評だった!? 古典の名作は変わらない…
さあ!3月です。1年の6分の一はおわっちまったぜい! 3月の歌舞伎座のご案内~。 第1部 澤瀉屋のスーパー歌舞伎を新たな演出で♪ 新・三国志 関羽篇 第2部 仁左衛門の大胆不敵な坊主。菊五郎の人情噺♪ 天衣粉上野初花(てんにまごううえののはつはな)~ 河内…
2月はあわただしかった。 見たいものはたくさんあったけれど、 歌舞伎座は、3部が14日から19日まで公演中止。巳之助は23日まで休演。 文楽は、2部と3部が2月5日~12日、1部が6日~13日まで中止。 新派の「有頂天作家」は、2月3日から11日まで中止。 それでも…
国立劇場では、盛綱陣屋がかかります。 お話は詳しくはこちら! 面白いです! munakatayoko.hatenablog.com 面白いお話というほかにも、今月お勧めしたいポイントは3つ ★入門・盛綱陣屋を楽しむ があり。 盛綱陣屋が始まる前に、楽しく観られるような説明が…