2月はあわただしかった。
見たいものはたくさんあったけれど、
歌舞伎座は、3部が14日から19日まで公演中止。巳之助は23日まで休演。
文楽は、2部と3部が2月5日~12日、1部が6日~13日まで中止。
新派の「有頂天作家」は、2月3日から11日まで中止。
それでも後半できたところはまだよいほうだ。白鸚の「ラ・マンチャの男」は、最後の公演と銘打っていたが、残念ながら前半の数日しか上演は叶わなかった。
また2月後半になって次第に世の中大丈夫そうという気運になったところで、コクーンは最後の最後で千穐楽前の夜の部と千穐楽が公演中止となった。
その後の報道によれば、31名の陽性者が出たとのことで、なんともツライ。誰を責めるわけではないけれども、舞台を見ていて、「なんで広い舞台をめいっぱい使わずに、小さな箱の中でギューギューになって演技するような演出をするかなあ、この時期に」とは思った。
皆様、どうぞ軽症ですみますように。
単なる観客に過ぎない私でも、中止の文字を見ると「うっ」と胸が痛むというのに、公演にかかわっている人たちはどれだけストレスがかかっていることだろう。余計なことを考えずに、芝居に没頭できるような環境に早くなってほしい。
またこんな状況の中、歌舞伎座の2部が初日から千穐楽までつつがなく上演できたこと、本当に素晴らしいと思う。おめでとうございました。
このほか、「素浄瑠璃の会」「作者と劇場化のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」に行き、大変充実していた。ブログを書くのが間に合わない。
私は、どういうわけかとったチケットはすべて中止とならず、見ることができた。
プライベートでは、2年ぶりに京都春秋座に遠征。やはり遠征はとびきり楽しかった。京都も2年ぶり。白紙の地図が次第に経験で色づいていくのが楽しい。
3月は、自身3回目のワクチンをうつ。コロナ禍となって丸2年。
そろそろ落ち着くとよいのだが…。と毎月書いているような気がする。
そして、2月の終わりにロシアがウクライナに侵攻した。
疫病、戦争、振り回される人々。技術は進歩したかもしれないが、人間そのものはちっとも進歩していないということに愕然とする日々が続く。