あかり博物館の隣にひっそりとあるのが中野土びな館です。
観光客はソフトクリームを食べながらどんどん中野土びな館の前を通り過ぎていきます。
土人形つくりは、江戸時代後期に農閑期の副業として京都伏見人形をルーツとして全国に普及、伏見から奈良家に伝わったものと愛知県三河から西原家に伝わったものが中野土びなと言われているそうです。
小さな土蔵の中に180点が展示されていて、なんというか本当に庶民的なあたたかさあふれる素朴な土人形なのですが、
特筆すべきは!
西原家の方の土びな人形です!
歌舞伎の演目にいっぱい出てくるキャラクターがいっぱいなんです!
曽我五郎・五郎愛人舞鶴
八重垣姫
勧進帳
吉良上野介
浅野内匠頭
武内宿祢・神功皇后
先代萩の政岡と千松
牛若丸と弁慶
平敦盛と熊谷直実
どうです。この面々。
農閑期に、少しずつ作られ、子どもや孫の健やかな成長を願った人々の思いの込められたものといいますから、人形を作ったおじいちゃんは孫に忠臣蔵や先代萩のお話をしていたんでしょうか。
土蔵スペースで狭く、入場料も無料ですので、気軽に入ってみてください。素朴な土人形を見ていると、歌舞伎がもっともっと生活の中に入り込んで身近な存在であった確かな証を感じ取ることができますよ。
中野土びな館のある小布施の街と北斎館についてはこちら
お隣にあった日本のあかり博物館~夜の暗さを知る についてはこちら