「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

歌舞伎

日本一のええ男!~片岡仁左衛門

このサムネを観ると、お年を召した好好爺という雰囲気も感じます。 しかし、当代片岡仁左衛門のすごさはその舞台で発揮されます。 ほんのり垂れた目じりがキリリと引き締まり、冷徹で無情な悪役もいなせなボンボンもおおらかな殿様も悲劇のヒーローも、この…

華やかな吉原の陰を『籠釣瓶花街酔醒』のセリフにみる

『籠釣瓶花街酔醒』はあでやかな花街、吉原が舞台です。衣裳も豪華で出てくるし、出てくる花魁たちの美しいこと。 でも吉原の実態といえば女性を品物のように扱う性搾取の世界。花街は「苦界」とも言われました。では、『籠釣瓶花街酔醒』では表面的な美しさ…

『 猩々』能と歌舞伎と見比べ

能楽堂で、15日に能・宝生流の『七人猩々』を観た。 12日には歌舞伎座で『猩々』を観ている。 能は、狂言の『六地蔵』とともに、「演出の様々な形」という企画の一環で、11月と同じ演目で演出が流派によって違うもの。『猩々』は、今月歌舞伎座でもかかって…

7月歌舞伎座演目のご紹介~昼も夜も熱演で盛り上がる

2023年7月の歌舞伎座の演目をご紹介します。 昼の部 澤瀉屋の通し狂言で華やかに! 菊宴月白浪(きくのえんつきのしらなみ)~忠臣蔵後日譚 11:00~15:05 夜の部 成田屋で歌舞伎らしさを満喫! 神霊矢口渡 16:00~17:05 神明恵和合取組~め組の喧嘩 17:25…

弁天娘女男白浪 ~歌舞伎界をしょって立つ男たちの心意気を見た 歌舞伎座1部感想

1部観てきました♪ 初心者にも誰にでもおすすめできる並びでした~。 二つの演目感想を書いておきます。 卯春歌舞伎草紙~ふりそそぐ紙吹雪に多幸感 弁天娘女男白浪 ~見てくれ俺を!俺たちを!歌舞伎を!の心意気を感じた 卯春歌舞伎草紙~ふりそそぐ紙吹雪…

「壽恵方曽我」「人間万事金世中」観劇レポ~歌舞伎座2部

歌舞伎座2部に行ってきました。初歌舞伎観劇の親戚のM子を連れて行っておもしろかった。 筋書を見て「これ全部読むのに、1年くらいかかりそう~」 勘亭流の字を見て「うわー。この字、なにー?よめなーい」 「この緞帳は~」というアナウンスを聞いて「くら…

3年ぶりだよ♪ 新春浅草歌舞伎2023 楽しみな演目紹介

いやあ、3年ぶりですか。浅草歌舞伎。うれしいですねえ。 3年前の浅草♪ 若い人たちがイキイキはつらつと演じる浅草歌舞伎は、魅力あふれる興行です。 「浅草歌舞伎の魅力」についてはまた別に書くとして。まずは2023年の演目紹介です。 「え!あの大役を〇〇…

見逃せない!南座12月公演

12月は南座に行く予定。とても魅力的な演目がそろっています(だから行くんだけれど)。 第一部 10時30分開演 ・義経千本桜 すし屋 10:30~12:05 ・龍虎 12:30~12:55 第二部 2時10分開演 ・封印切 2:10~3:35 ・松浦の太鼓 4:00~5:15 第三部 6時開…

團十郎襲名 11月夜の部 観劇レポ

10月31日と11月1日に2日間のみ行われた十三代目市川團十郎白猿襲名披露記念歌舞伎座特別公演を皮切りに始まった襲名披露公演。11月から2ヵ月にわたり歌舞伎座で行われます。特別公演には私は行けなかったのですが、11月の昼の部、夜の部を観劇できましたので…

中村仲蔵たっぷり満喫「歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵」

国立劇場の11月公演に行って来た。 「歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵」。 落語「殿中でござる」 小朝の落語。まずは 「殿中でござる」でざっと忠臣蔵の全体がわかるのがとてもよい。今では「忠臣蔵」を知らない人も多いらしいからね。 「殿中でござる」は吉良さ…

13代目團十郎白猿襲名興行始まる

襲名興行始まりました。 歌舞伎座正面にも三枡 幕も シンプルでいいですね。幕間にはこんな祝幕も。 スポンサー企業 ロビーも華やかです。 歌舞伎座ギャラリーでは特別展 歌舞伎座ギャラリーで特別展「十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞…

9月の歌舞伎座演目紹介 秀山祭復活!

大波乱続きの8月納涼歌舞伎も終わり、9月は少し心穏やかに観劇をしたいものです。たのんます。 秀山祭とは 第1部 11:00~13:40 ・白鷺城異聞11:00~11:45 ・寺子屋~菅原伝授手習鑑12:15~13:40 第2部 14:30~16:59 ・松浦の太鼓14:40~15:59 ・…

寺子屋~菅原伝授手習鑑 ずっしりくる感動の名作をじっくり味わおう!あらすじ&みどころ

さあ。いよいよ秀山祭。 寺子屋は、名作中の名作。そして2代目吉右衛門は、第1回の秀山祭(平成18年)に先立つ平成15年の「初代中村吉右衛門五十回忌追善狂言」でこの「寺子屋」で武部源蔵を演じています。それだけ思いのこもった「寺子屋」。じっくりと味…

8月の歌舞伎座に、歌舞伎の底力をみる

8月の歌舞伎座にまた試練が訪れている。 休演、代役にて再開の嵐 本役を超えてやろうという心意気がすごい 猿之助、勘九郎らの気迫が、座を引っ張る 心配はあるけれど。 私たちを勇気づけてくれた8月の歌舞伎座 穏やかな日々を願う さて、どうなる。私の観…

第28回 稚魚の会・歌舞伎会合同公演レポ

毎年夏のお楽しみ。稚魚の会・歌舞伎会合同公演初日に行ってきました。国立劇場小劇場にて8月12日~16日 稚魚の会・歌舞伎会とは 双蝶々曲輪日記 俄獅子 稚魚の会・歌舞伎会とは 国立劇場の研修修了者による「稚魚の会」。そしてそれ以外の一般出身者の名代…

すし屋~義経千本桜 権太の悲劇が涙を誘う~あらすじとみどころ

義経千本桜という長いお話は、主人公が3人 二段目が鳥居前・渡海屋・大物浦の場で、主人公は平知盛です。 三段目の主人公は、いがみの権太。三段目は、全体が世話物仕立てなのでわかりやすいです。 お話は、椎の木の場・小金吾討死の場・すし屋で構成されて…

作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ vol.4 「寺子屋」レポ

早くも4回目となった「Ginza楽学倶楽部特別講座 作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ」。7月17日に、国立劇場レクチャールームにて行われました。 始まる前から熱気ムンムン。期待が高まります 今回は田中綾乃さんの劇評編です。劇評編では、評論…

紅葉狩 ~国立劇場歌舞伎鑑賞教室~おすすめ

いささか季節感は外れていましたが(歌舞伎ではよくあることw)、美しい紅葉で舞台が彩られました。国立劇場で「紅葉狩」を観てきました。 歌舞伎鑑賞教室は、おススメです。その理由はこちらに書いてあります。munakatayoko.hatenablog.com 簡単なあらすじ…

当世流小栗判官~人間本来の生々しさ、歌舞伎本来のエグさを堪能♪

すごく面白かった。私の中では、最近見た澤瀉屋の芝居の中でずば抜けて面白かったし、最近見た「小栗もの」の中でもずば抜けて面白かったです。 前日飲んで4時間の浅い眠りで歌舞伎座に到着したにもかかわらず、観劇中、全然寝なかったというくらい、面白か…

雪月花三景~仲国

2部の仲国についてです。 ■あらすじの前に ■あらすじ ■みどころ ■あらすじの前に 後白河法皇の息子である高倉帝と小督のお話は、平家物語を紐解けばわかります。 清盛に疎んじられた小督は、高倉帝の前から姿を消し、帝はたいそう嘆いて月を見ながら心を慰…

今月の振り返り 「挑戦」と「盤石」な手ごたえ

梅雨が明けた!?マジか。7月20日過ぎに3日雷が鳴る日が続いて、パーッと夏空になる…というパターンはもはや思い出の中にしかないのか? それにしても6月中に梅雨明けとは早すぎないか?どんな夏になるのだろう。 今月は各劇場、充実していたなあ。私が行…

菊之助の「鷺娘」が最高だった件~博多座にて

博多座昼の部。二つ目は、菊之助の鷺娘。 最初の出は舞台全体が雪げしきの中、ぼーっと出てくる白無垢の菊之助。舞台も白、衣裳も白。襟と裾から出ている赤、そしてぽっちりと口にひいた紅にはっとさせられる。 菊之助で「鷺娘」を観たのは、2019年すみだト…

今年も始まった♪ 国立劇場歌舞伎鑑賞教室 演目紹介とおススメの理由

今年もやってきました国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」の季節♪ 毎年6月7月に国立劇場で行われる歌舞伎鑑賞教室は、「チケット代安い」「わかりやすい」「短時間」と3拍子揃ったおすすめの企画です。 安い わかりやすい ストーリーを重視したいなら 6月「毛谷…

6月歌舞伎座 期待値高まる♪ 演目紹介

6月歌舞伎座の演目紹介です。6月は国立劇場の鑑賞教室もあるので追ってお知らせします! 1部 澤瀉屋で歌舞伎of歌舞伎を楽しもう 菅原伝授手習鑑~車引 澤瀉十種の内 猪八戒 2部 高麗屋ファン・鎌倉殿の13人のファンはこちらを 信康 勢獅子 3部 原作よし、脚…

澤瀉十種の内 猪八戒

【注】こちらは、95年前の台本をもとに書いたもので、今回の猪八戒のストーリーとは違います。比較検討のために読んでいただくのは結構ですが、 「内容がデタラメじゃねえか」とクレームつけないでね。 今回の観劇レポはこちら munakatayoko.hatenablog.com …

5月の振り返り

桜が散って5月。新緑のパワーが盛り上がるように出てくる季節。歌舞伎で5月といえば團菊祭だ。今年は3年ぶりの團菊祭で、新緑のパワーに負けじと盛り上がった。でも舞台は歌舞伎にも文楽にも桜吹雪がいっぱい!な5月だった。 5月の観劇記録 歌舞伎 文楽 …

歌舞伎 時代ものの魅力その1 金閣寺を例に

時代物の魅力がたっぷり味わえる金閣寺。今回あらためて歌舞伎の魅力に感じ入った。なんというか、おおざっぱなところと緻密なところ。きらびやかなところとそうではないところ、相反するものが混然と一体になっているところに魅力があるのだなと感じた。 た…

信康~あらすじとみどころ

染五郎が歌舞伎座で初の主役を演じると話題の「信康」。「鎌倉殿の13人」に勝るとも劣らないシンドイ展開なので、お覚悟あれ。 登場人物 あらすじ ・一場 岡崎城本丸書院 信康をめぐる不穏な空気。 ・不穏その1 ・不穏その2 ・不穏その3 ・不穏その4 ・…

祇園祭礼信仰記~金閣寺 あらすじとみどころ 

これ、予習なしで行くと、ちょっと難しいかも。しっかり予習をして、細部まで楽しみましょう~♪ 登場人物 あらすじ 雪姫捕らえられて「天井絵を描くか、自分の物になるか」と脅される の巻 東吉登場の巻 碁の勝負と、雪姫の思いとが重なり合うの巻 東吉、大…

仁左衛門6月休演 演目差し替え「切られ与三郎」→「ふるあめりか」

またまた残念なニュース。片岡仁左衛門丈、病気のため6月は休演となりました。 仁左衛門休演 演目差し替え「ふるあめりかに袖はぬらさじ」へ 仁左衛門休演 6月は、にざたまの「与話情浮名横櫛」が予定されており、今回「源氏店の場」だけではなく、「木更津…

弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)

人気演目、白浪五人男!今までにもブログでも紹介していますが、バラバラしているのでまとめました。 ■あらすじ 「浜松屋店先の場」←2022年5月上演します♪ 南郷力丸と弁天小僧菊之助が、浜松屋にゆすりに入るも失敗する 「蔵前の場」弁天小僧菊之助の実の親…

桜姫東文章 シネマ歌舞伎に登場

昨年の狂乱!を思い出します(;^_^A あの興奮が戻ってまいりました。 舞台には適うまいと思いつつ、初日(4月8日)に上の巻を観てきましたが、とてもよかったです。 冒頭のにざたまのインタビューからして圧巻ですし、何しろ大画面。 多彩なカメラワーク、高…

「土蜘」 「土蜘蛛」 「蜘蛛絲梓弦」 違いは?

なんだか魑魅魍魎的なタイトルになってしまいましたが…(;^_^A 2022年5月、團菊祭の2部でかかる「土蜘(つちぐも)」は、音羽屋にとって大切な演目です。 音羽屋にとって大切な演目 あらすじ みどころ 太刀持ちに注目 畜生口の見得に注目 出てくる土蜘の精に…

お祭り

以前、にざたまの神田祭を見たけれど、今回の「お祭り」は、玉三郎のみ。もともと「お祭り」は鳶頭のみで踊っていたらしい。それが芸者に変わったり、人が増えたりその時によっていろいろではあるけれど、今回は玉三郎の芸者さんのみ。 仁左衛門の鳶頭は出て…

感涙 ぢいさんばあさん(2) 仁左衛門&玉三郎

もう何回もぢいさんばあさんは見ているのですが、今回はとどめ!という感じでした。 仁左衛門、玉三郎の「ぢいさんばあさん」です。あまりにも素晴らしかったので、もうほかの役者での「ぢいさんばあさん」は見るのをやめようと思うほど。なので、あらすじ見…

ぢいさんばあさん(1) 究極のファンタジー あらすじとみどころ

森鷗外の短編を宇野信夫が昭和26年に劇化したものです。新作だから言葉もわかるし、理解するための予習はいらないですけれど、森鷗外の原作はネットで読めますのでぜひご一読ください!短いのですぐに読めます。とてもいい短編です。 伊織の癖、桜の存在、甥…

天一坊大岡政談(2)~お三のキャラの違いについて。

天一坊大岡政談も、いよいよ中日を過ぎてますます盛り上がっているようです。 コクーン天日坊と、今回の天一坊大岡政談を見て違いなどを楽しんでいましたが さらに、お三のキャラでも、前回の天一坊大岡政談と今回の天一坊大岡政談では違いがありました。 お…

勘九郎七之助 陽春特別公演2022

2005年から毎年全国を巡業しているという中村屋の陽春特別公演(昨年は中止)。初心者でも楽しめるよう考えられている。春暁、陽春、新緑、錦秋と季節によって多少名は違えど、中村屋が様々な工夫をもって全国を回る公演という軸は変わらない。昨年から勘太…

天一坊大岡政談(1) ~あらすじ みどころ 天日坊との違いは?

昨年、渋谷のシアターコクーンで上演された「天日坊」。トランペットの鳴り響く刺激的な舞台で話題となりましたね。 あれ。2022年4月には似た名前の演目が…。 それが「天一坊大岡政談」です。「天日坊」との違いや、あらすじ、みどころについて説明いたしま…

2022年4月歌舞伎座の演目紹介~♪

昨日、無事に3月の歌舞伎座が千穐楽を迎えました。 本当に良かったと思います。おめでとうございます。 早くも本日からお稽古のよう。こちらもがんばってご紹介!満開の桜~。4月の歌舞伎座のご紹介です。 第1部 通しでがっつり澤瀉屋 天一坊大岡政談 第2…

天衣粉上野初花~河内山

おもしろいはずなのに眠くなる これは、食えない坊主河内山宗俊が松江出雲守にいっぱい食わせるという痛快話のはず! なんだけれど、意外と眠くなるんですよね。ナゼカシラ。いずれにせよ、筋を把握しておいた方が睡眠時間は減ると思うので、予習しておきま…

仁左衛門休演。そして復帰。

3月2部の河内山で主演を務める仁左衛門は、3月8日(火)体調を崩し、9日より休演となった。 思えば御年78歳(3月14日が誕生日)。前月は、大物浦でひと月平知盛を演じ、心身ともに命削るような消耗の仕方だったと思う。疲れが残っていたのだろう。ツライ。…

増補双級巴 石川五右衛門 あらすじ みどころ 感想

歌舞伎で石川五右衛門と言えば、「楼門五三桐」がよくかかりますが、今回はその前段からの話です! 2018年12月に国立劇場での石川五右衛門は、2回の幕間を挟んで、4時間10分! コロナ禍の今では考えられない時間ですね。今回の石川五右衛門は幕間なしで1時間…

新・三国志~さまざまな思いを乗せて 観劇レポ

1999年に新橋演舞場で初演されたスーパー歌舞伎「新・三国志」が今回再演。前回のものを見ていないのだが、ダイジェストのような形で、一部をみる機会があった。京劇の俳優がのっけから出てきて派手派手なアクションを繰り広げ、本水は、生半可な本水ではな…

3月国立劇場 盛綱陣屋

国立劇場では、盛綱陣屋がかかります。 お話は詳しくはこちら! 面白いです! munakatayoko.hatenablog.com 面白いお話というほかにも、今月お勧めしたいポイントは3つ ★入門・盛綱陣屋を楽しむ があり。 盛綱陣屋が始まる前に、楽しく観られるような説明が…

必見!仁左衛門の一世一代 義経千本桜 渡海屋 大物浦

義経千本桜の長いお話は、以前も書いたように、平知盛、いがみの権太、狐忠信という3人がかわりばんこに主人公になります。 2段目の渡海屋・大物浦は、その中でも平知盛が主人公のお話です。 仁左衛門の一世一代 背景 あらすじ 渡海屋の場 渡海屋銀平、ここ…

鼠小僧次郎吉 黒づくめの菊之助の美

これは、なんだろう。どんなふうな芝居かしら。見たことないけれど。上演が発表されてから、仲の良い音羽屋ファンの人も首をかしげていた「鼠小僧次郎吉」でしたが、滅法面白い演目となっていました。 29年ぶりの上演。音羽屋ゆかりの演目。 社会の底辺をう…

元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿 理知的な殿さまと、愛すべき忠義者の対決 

昭和15(1940)年が初演。てことは、割と最近の作品ということですね。作者は真山青果で、全10編の「元禄忠臣蔵」の中の5編目です。新作ですからセリフもわかりやすいし、おもしろいです。真山青果ってセリフが膨大なので、役者さんは覚えるの大変だと思いま…

今回絶品! 猿之助を堪能 義経千本桜 ~川連法眼館(かわつらほうげんやかた)

「義経千本桜」は、前の年にできた「菅原伝授手習鑑」、翌年の「仮名手本忠臣蔵」と並んで三大名作と言われています。作者はいずれも竹田出雲、三好松洛、並木千柳の合作。 登場人物 それまでの話 あらすじ 義経登場。忠信と話がかみ合わない そこに静、登場…

松也か猿弥か。岩戸の景清

岩戸の景清は、河竹黙阿弥作。神話の天照大神の話がベースにありつつも頼朝と景清の話がないまぜになっていて、こういうしっちゃかめっちゃかなところが歌舞伎は面白いですね。 外題は「難有御江戸景清」です。 7代目市川團十郎お帰り!!と江戸市民が熱狂し…