歌舞伎座2部に行ってきました。初歌舞伎観劇の親戚のM子を連れて行っておもしろかった。
筋書を見て「これ全部読むのに、1年くらいかかりそう~」
勘亭流の字を見て「うわー。この字、なにー?よめなーい」
「この緞帳は~」というアナウンスを聞いて「くら~~い」
知っている歌舞伎役者を聞いてみると
「ほら、なんだっけ。男の子と女の子のいる人」
「海老蔵かい」
「そうそう」
「今度團十郎って名前になったんだよ」
「ふーん」
筋書を見るうちに、猿之助、勘九郎は知っていることにきづいたよう。
壽恵方曽我は、どうかな?退屈しちゃうかな?と思ったけれどイヤホンガイドを聞いて衣裳の解説とかしてくれるから目が離せなかったとのこと、よかった。イヤホンガイドさんありがとう。「え!」とか「ひゃっ!」とか反応していていきなりオペラグラスを覗いていたりして面白かった^_^
彼女はバリキャリウーマンなんだけれど、まったく異次元のセカイに触れて、たまげたようで、大変結構でした♪ また誘ってみよう♪
壽恵方曽我
お正月はやっぱり曽我もので華やかに!。お正月にはたいてい「曽我物」と言われる演目が出る。
曽我物とは、曽我十郎五郎の兄弟が、工藤祐経という仇を見つける話で、昨年の大河を見ていたらあれかとわかるかと思い、
(我が家の坪倉が工藤祐経。さくっと殺されました)
「去年、大河見てた?」とM子ちゃんに聞いたら
「全然見てない」と言われたので会話は終了(笑)。
史実も含めて寿曽我対面のあらすじはこちら。これがおおもと。
なぜ敵討ちが正月のめでたい演目として定番かというと、曽我兄弟って日本の3大敵討ちのひとつ。荒人神としてまつられたので、曽我兄弟の物語を上演することで新年の悪霊払いとしたから。「曽我対面」がオーソドックスだけれど、しょっちゅうかかる演目なのでいろいろなバージョンが生まれた。今回は舞踊劇。時間も寿曽我対面は50分くらいだから3分の2くらい。出てくる人数も少なめだった。
まあ化粧坂少将の雀右衛門の美しいこと。雀右衛門さん、近年どんどん美しくなっているような気がします。秀山祭のおかるもよかったなあ。
人間万事金世中
明治時代に黙阿弥の作ったザンギリもの。肩がこらないストーリーでセリフもわかりやすい。強欲なファミリーと純朴な青年。まあシンデレラみたいなお話だ。最後はめでたしめでたし。
強欲な親父が彌十郎。妻おくらが扇雀、娘おしなが虎之介。このファミリーの強欲さがすごくいい。特に虎之介のおしながいい。パーッと明るい呑気な屈託のない若殿とかがいつもぴったりな虎之介なんだけれど、今度も強欲なお嬢さんがはまっていた!
おしなは強欲だし、さんざん邪険にしていた林之介にお金が入るととたんにすり寄るような性格の悪いお嬢さんなんだけれど、虎之介が演じると、いやらしさ、粘着性が全くない。あのあっけらかんとした明るい品の良さはなんなのだろう?育ちの良さ?
扇雀父さんとは、さすが本物の親子だから息も合っていてポンポンと歯切れのよいセリフ運び。
歌舞伎らしい「壽恵方曽我」と、楽しくわかりやすいストーリーの「人間万事金世中」の二つという取り合わせも、初心者向けで良かった。
「ひとつめとふたつめの演目が全然ちがっておもしろ~い」とM子ちゃん。
そう。歌舞伎にはほかにもまだまだいろいろなジャンルの演目があるのよ。いろいろ見てお気に入りが見つかるといいね! また行きましょう!