「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

文楽

松本で観る『木下蔭狭間合戦』松本その2

今回松本に行った目的は、人形浄瑠璃文楽『木下蔭狭間合戦「竹中砦の段」』を観ることです。木ノ下裕一さんが昨年秋にまつもと市民芸術館の「芸術監督団」に就任。 今年度は参与として活動し、令和6年4月から「芸術監督団」の団長として、演劇部門の芸術監督…

曽根崎心中@国立映画アーカイブ

長瀬記念ホールというところに行ってきました。初めてです。 京橋駅からすぐ。 「映画の保存・研究・公開を通して映画文化の振興をはかる拠点」だそうです。シンポジウムや講演会も行っているようですが、様々な映画を上映しています。 今回観たのは人形浄瑠…

楽しい『 二人三番叟』文楽

三番叟は、能の「翁」という演目から派生した、天下泰平や国土安穏を願う祝祭的な演目です。歌舞伎でも、もっとも儀式的なものが『寿式三番叟』。翁と千歳が舞ったあとで、三番叟が軽快に踊ります。『寿式三番叟』のほか、『舌出し三番叟』、人形にみたてた…

壺坂観音霊験記~ハッピーエンドのファンタジー 

大阪の国立文楽劇場にて。 目が不自由な沢市と沢市を支える女房お里。お里は毎日明け方になると家を抜け、壺坂観音にいき、沢市の目がよくなるようお参りをしていました。 ところが、毎晩明け方になると家を出ていくお里を、浮気でもしているのではと疑った…

なんてこった!心中宵庚申2

munakatayoko.hatenablog.com 続きます! 先ほどの記事に、何かいい画像になるものはないかなあと本棚をあさっていたら、なんと昭和60年2月のパンフレットが出てきました。 心中宵庚申、3部で見てました! そこに、なるほど!と思われる説が書いてあったので…

なんてこった!心中宵庚申

悪い人は1人も出ないのに悲劇の結末。なぜ、悲劇になるかといえば、当時の価値観が「人の命」より親や家に対する「忠義」が上回っているからだ。「まあ人の命が一番大事よね」の今に生まれて良かった。現代でも「命が一番」ではない世界にいる人は一刻も早く…

文楽公演行ってきた

大阪で上演されている168回文楽公演に行ってきました。 昨日2部と3部 本日1部見てコンプリートです。ものすごく面白かったのでおすすめです。 演目についての感想は後ほど書くとして、昨日の帰りに、文楽劇場のすぐ近くのセブンイレブンに入ったのですが、帰…

義太夫・鶴澤藤蔵 三味線の世界

7月9日(土)静岡に行ってきた。静岡県に行ったことはあっても、静岡駅に降り立ったことは初めてかも。 ▲手前が竹千代(のちの徳川家康)後ろが今川義元。静岡駅前。 お目当ては静岡音楽館AOIで行われた 鶴澤藤蔵さんの、『三味線の世界』。 藤蔵さんの三味…

5月の振り返り

桜が散って5月。新緑のパワーが盛り上がるように出てくる季節。歌舞伎で5月といえば團菊祭だ。今年は3年ぶりの團菊祭で、新緑のパワーに負けじと盛り上がった。でも舞台は歌舞伎にも文楽にも桜吹雪がいっぱい!な5月だった。 5月の観劇記録 歌舞伎 文楽 …

義経千本桜 文楽~ 華やかで、広がる多幸感

5月の国立劇場文楽公演の1部は義経千本桜だった。今回は、鳥居前、吉野山、河連法眼館、と続いてあるので、話の筋が通ってわかりやすくなっていた。1月の歌舞伎座での河連法眼館や2月の大物浦を観た人も、今テレビで「鎌倉殿の13人」を観ている人も、「はは…

文楽鑑賞教室 国立劇場小劇場

三味線の鶴澤藤蔵さん目当てで文楽鑑賞教室に行ってきました。 前半は「文楽の魅力」文楽についての解説です。20分の幕間のあと、野崎村です。 解説は吉田蓑太郎さん。淡々とした解説で、とてもよかったです。生徒たちも時に笑い、時に真剣に、熱心に聞い…

【観劇】9月文楽3部 伊賀越道中双六

9月、国立劇場小劇場。第3部に行って来た。 伊賀越道中双六は、コロナ禍になるまでは歌舞伎でも「沼津」の段がよくかかっていた。 私が忘れられない歌舞伎の「沼津」は、2019年の秀山祭での「沼津」。吉右衛門が十兵衛。平作歌六。安兵衛又五郎、お米雀右衛…

文楽「鶊山姫捨松(ひばりやまひめすてのまつ)」と「壇浦兜軍記 阿古屋琴責の段」

昨日は、文楽第3部「鶊山姫捨松(ひばりやまひめすてのまつ)」と「壇浦兜軍記 阿古屋琴責の段」を観てきました。 今月は、3部制なので、時間も短い。「せわしない」と感じる方もいるかもしれませんが、心身ともに楽で、お財布にも優しいので、初めての方に…

文楽人形遣い「吉田玉助」を襲名する吉田幸助さんの記事をアップ

12月に、文楽の吉田幸助さんを取材しました。 吉田幸助さんは、4月に「吉田玉助」という大きなお名を襲名する人形遣いの方です。 この記事は「大人未来」というシニア向けのコンテンツなのですけれど、一つの道をずっと歩いてきた方、またセカンドライフとし…

【文楽】寿式三番叟・一谷嫩軍記を観る

今月の文楽は、国立劇場小劇場にて一谷嫩軍記を通しで上演しています。私は2部の、寿式三番叟・一谷嫩軍記(弥陀六内の段、脇ヶ浜宝引の段、熊谷桜の段、熊谷陣屋の段)を見てきました。 寿式三番叟は、国立劇場50周年の祝いということで、めでたく楽しく…

【文楽】曽根崎心中・絵本太閤記

文楽は、大学時代から観ていた。 最初に文楽を観たのは、一番いい席でも歌舞伎に比べるとぐっとお安い(確か当時は4000円くらい)という貧乏学生らしい動機だった。 国文科だったから、文章が美しく、床本ですべて読めるのもうれしい(今でも600円という安い…