2018-01-01から1年間の記事一覧
大阪で起こったお染・久松の心中事件がベースのベース。「新版歌祭文」などで劇化されたが、「於染久松色読販」は、舞台を江戸に移し、四世鶴屋南北が1813年(文化10年)江戸森田座で初演。七役早替わり(7人の登場人物を次々と一人で早替わりしてみせる)、魅…
ファン心理は、前月の「お江戸土産」に通じるところもあり、最後は、落語の「芝浜」に似たあたたかな人情にほろり。 ・何といっても、悪人が一人も出てこないから、とっても温かな気持ちになれます。気ぜわしい年の瀬に、こういうお芝居を観ると、落ち着いて…
昨日はtabicaの歌舞伎ツアーを開催しました。 幸か不幸か、おひとりの参加。で、めっちゃお客様に合わせてカスタマイズしました。 当初、「幸助餅」を見る予定でしたが、実は「お染久松の序幕だけ、先週観た」とおっしゃるので、それなら、2幕目と大詰めをみ…
今日は歌舞伎座3階「花篭」で開催された花道会セミナーに参加しました。 花道会セミナーは、花道会会員ではなくても単発で参加することができます。 今月、昼の部も夜の部も出番がある忙しい中、種之助氏の登場。 どんな装いで来るかな~と思ったら、スーツ…
先ほどちょこっと書きましたが、今銀座ミキモト本店で、「二代目 中村吉右衛門写真展」を開催中です。銀座に行かれることがあればぜひ寄ってみてください。 銀座ミキモト本店は銀座駅からすぐ。7階のミキモトホールは、それほど広いスペースではないのですが…
先日tabicaのツアーを開催しました。 この日のお客様は、おふたり。おひとりは品のいい女性の方で、もう一人はビジネスマン。女性は、なんと熊本の方。3人のお孫さんの子守をするために、頻繁に上京しているそうです。双子を含む3人姉弟となればなかなか大変…
わずか15分の演目なのに、目にも心にも焼き付く。そんな演目です。 一幕見でみれば、たったの500円! はじめての歌舞伎にいかが~? ただし4階席だと、最後に五右衛門が見切れちゃいます! まずは、解説を~~。 ■作者: 初代並木五瓶 ■初演: 1778(安永7年)…
昨日は「歌舞伎懐かし堂」に初めて行ってきました。 「暫」の衣裳は60キロ ばかみたいに豪華な配役 ▲木挽町広場は、もうクリスマスムード♪ 「歌舞伎懐かし堂」は歌舞伎座ギャラリーで不定期に開催されるイベントで、松竹が撮影所蔵している舞台映像の上映会…
去年の7月以来という中村歌昇丈の歌舞伎夜話。私は今回が初めてでしたが、実は花道会のトークには参加したことがあります。あれはいつだったかな。そのときより、ずっと中身が濃く、ものすごく成長されたんだなと感じました。 歌舞伎座ギャラリーは現在、来…
2018年10月の歌舞伎座は、18世中村勘三郎の追善興行です。 昼の部夜の部、大変面白くなっておりまする。 昼の部のしょっぱなは、三人吉三巴白浪です。 作者は河竹黙阿弥です。幕末から明治にかけて、300以上もの作品を書きました。 初演は1860年(万延元年)、…
こんにちは。怒涛の9月がおわり、早くも10月も1週間終わってもうた。 今月の一幕見ツアー。15日月曜に行います。 tabica.jp 観る演目は、「三人吉三巴白浪」です。 とっても有名で、知らない人はいない?そんなことないですよね。 知らない人もたくさんいる…
先日。20名の団体さまを歌舞伎座夜の部にご案内しました。 スケジュールは、 13:50 集合。 14:00 歌舞伎座ギャラリー 歌舞伎の歴史や大道具・小道具についてご案内 15:00 歌舞伎座へ。3階花篭にて夜の部の演目説明。 16:00 場内へ。 幕間 花篭にてお弁当 再…
→続けて、夜の部で、俊寛の前後に上演された松寿三番叟と幽玄をご紹介します。 ◆松寿三番叟 原曲は嘉永6年(1853年)に初演。 三番叟というのは、天下泰平・国土安寧を祈る儀礼的な能である「翁」のなかで、狂言方がつとめる役どころ。 歌舞伎では、よくこの三…
歌舞伎座9月は秀山祭です。秀山祭というのは、当代中村吉右衛門のおじいさんである初代中村吉右衛門の俳名「秀山」にちなんで、吉右衛門ゆかりの演目やゆかりのある人たちでの興行です。毎年9月に行われます。 当代吉右衛門丈は、この秀山祭を非常に大切にし…
「歌舞伎を観に行きたい」というお友達をご案内するために、7月4日に、国立劇場に急きょ行ってきました。お昼に待ち合わせ、ランチを食べてからゆっくりのんびり国立劇場へ。2時開場。2時半開演です。 今月は、歌舞伎座は大変な賑わいなので、一幕見を観るの…
ジュリーの古希コンサートに行ってきました。 50周年コンサートは一人で行ったので、今度は友達と。 50周年コンサートのレポはこちら。 munakatayoko.hatenablog.com 2018年7月6日武道館。発売初日にチケット取ったのに、武道館のてっぺんですよ、本当にどれ…
昨日は、インバウンドでの歌舞伎ツアーでした。 ご参加いただいたのは、カリフォルニアから来たご一家。お子さんもとっても楽しんでくれてよかった! 先日のツアーと同じ「妹背山婦女庭訓」を見て、歌舞伎座ギャラリーに回るというツアーでした。 ▲決まって…
こんばんは。宗像陽子です。 昨日は、実に濃厚な1日でした。 10時集合でインバウンドの歌舞伎ツアー。アメリカからご参加のご一家4名をご案内しました。これについては後ほど書きます。 家に帰って、爆睡しました。(夜に備えて!) 夕ご飯を食べた後に、8時…
今日は、一幕見ツアーでした。 リピーターが3人、私のツアーも歌舞伎も初めてという方がおひとり。計4人でした。ありがたいことです! 初心者向けのツアーなので、いつも演目の説明のほか、歌舞伎座の周りを回ったり、チケット売り場を案内したり、歌舞伎座…
今月の一幕見ツアーは「妹背山婦女庭訓」です。 これは、まったく予習なしではなかなか手ごわい時代物ですから、チケット売り出しまでの行列をしている時間を使って、たっぷり予習をしますよ。 せっかくお金を出して観に行くんだもの、わからなかったら面白…
6月の歌舞伎昼の部のご紹介です。 時間はこんな感じ。 ★妹背山婦女庭訓 三笠山御殿 妹背山婦女庭訓は、1771年(明和8年)1月に大坂竹本座で人形浄瑠璃で初演。 作者:近松半二・松田ばく・栄善平・近松東南ら。後見:三好松洛。歌舞伎での初演は同年8月 大化…
6月昼の部のしょっぱなは、妹背山婦女庭訓です。 ちと、しっかりおさえておきましょう。予習なしでいくと、5分で爆睡です! 予習しておくと、おもしろいですよ♪ 予習する場合も「三笠山」で予習しましょう。「吉野川」は和製ロミオとジュリエットなんて言わ…
今年も行ってきました。ICU国際基督教大学の日本伝統芸能の世界。本日は「義太夫節」。5月に「歌舞伎」があったのですが、残念ながら、スケジュールの都合がつかず。 太夫:竹本越孝さん 三味線:鶴澤寛也さん という豪華な顔ぶれなのに、授業を一般公開して…
今年で93回となる歌舞伎鑑賞教室。 高校生の時に観に行ったという人も多いのでは? 年々趣向を凝らし、見やすくなっているのでぜひおすすめしたいです。 例年、6月と7月に国立劇場で開催されます。高校生や中学生の団体が多いのですが、個人でも観劇できます…
オールアバウトで新記事アップしました。 「歌舞伎観劇は初日と千穐楽、どっちがおすすめ?」です。 初日のメリット、千穐楽のメリット、どちらも捨てがたいですね。 みなさんは、「この日しか空いてない」といった事情で選ばれることがほとんどかと思います…
5月25日(金)歌舞伎座ギャラリーにて歌舞伎夜話。ちょっと不明な点は「?」にしてあります。わかればご指摘ください。 爽やかなブルーのジャケットの米吉クン。ブルー系のチェックのジャケットの歌六さん。どちらも真っ白なパンツで、さっそうと登場してくれ…
先日、弁天娘女男白浪について書きましたが、今日はもう少し詳しく。 ここ、わかっているともっと面白いよ。というところ。 カンタンな筋と見どころについては先日のブログこちらをご覧ください。 munakatayoko.hatenablog.com ではもう少し深掘り! 浜松屋…
本日は、一幕見ツアーでした。 参加いただいたのは4名。 男性がおひとり。親子でご参加のおふたり。リピーターの方がおひとり。 それぞれお忙しい中ご参加いただき、ありがとうございました。 季節は気持ちよく、抜けるような青空にすっくとりりしい歌舞伎座…
コクーン歌舞伎の感想が書けぬまま、つれづれなるままに仁左衛門丈のことを書かんとぞ思ふ。 あれは3月でしたか。「神田祭」という演目がありましてなあ。 それはそれは玉三郎丈と仁左衛門丈が美しくてなあ。 4階の幕見で観たのですけれど、あんまりお二人の…
さて、コクーンです。 コクーン歌舞伎に行く前に、ちょっと予習をしておきましょう。 シアターコクーンは、1989年渋谷に誕生した大型複合文化施設Bunkamuraの中にあります。そのシアターコクーンで上演される歌舞伎がコクーン歌舞伎です。 こちらにコクーン…
2018年5月団菊祭夜の部の一番目は「弁天娘女男白浪」です。ヤッホー。 ■配役 弁天小僧菊之助 菊五郎 南郷力丸 左團次 忠信利平 松緑 赤星十三郎 菊之助 日本駄右衛門 海老蔵 鳶頭清次 松也 浜松屋宗之助 種之助 弁天娘女男白浪は、河竹黙阿弥作。文久2年(186…
こんにちは。宗像陽子です。 オールアバウトの「シネマ歌舞伎と上映スケジュール」の記事、2018年度版にリライトしましたので、見てくださいね。 画像も「玉三郎丈の二人藤娘」とやじきたの「歌舞伎座捕物帖」の画像を新しく提供していただいたので、記事も…
5月の歌舞伎座のざっくりご紹介です。 5月は毎年団菊祭と銘打って、菊五郎劇団と成田屋さんのガチンコですが今年は十二世團十郎5年祭。海老蔵さんの父上である十二世團十郎さんが亡くなってそんなにたつのですね。 『雷神不動北山櫻』市川海老蔵が5役やるそ…
絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)。私は、全部で5回見ました。(3階席1回。マクミで3回。1等席で1回) 千穐楽の日、午後に有明で用事もあったこともあり、朝の時点では、東銀座に行こうとは思っていなかったのです。 でも朝何気なくバッグにオペラグラスを…
一幕見ツアーでみたのは、こちらです。 序幕と2幕目だけでもとてもおもしろかった。多くの人に見ていただきたかったなあ。 私の一幕見ツアーとしては、今まで一番多くの参加でしたので、それは大変うれしくありがたかったのですが、千穐楽でもまだ座れる席が…
にざたまの熱演に燃えた2月3月。3月の千穐楽も間近になってきましたね。 さて、そろそろ4月の演目が気になります。 4月の見どころはなんでしょうか?そして初心者向けの演目とは? 4月の歌舞伎座にかかる演目を観てみましょう。 4月昼の部 ◆西郷と勝 真山青…
初心者向きのおすすめ演目をお知らせします。 昼の部 ■国性爺合戦 長くて若干夢の国からお誘いが来たりしますが、愛之助のりりしい和藤内にほれぼれ。 ■男女道成寺 道成寺ものの1バージョン。踊りやきれいなものが好きな人はぜひ。踊りは眠くて苦手という人…
夜の部の、『於染久松』のあとが、『神田祭』であります。 これがあんまり素晴らしいので、ぜひ多くの方に観てほしい。 一幕見ツアーで、歌舞伎初心者のみなさんにも見てもらいましたけれど、みなさんがっつりハートをつかまれていたご様子! 予習も何もいり…
今月は国立劇場で27日まで歌舞伎がかかっております。 「増補忠臣蔵」と「梅雨小袖昔八丈」です。 まだまだ席が空いているので、あと1週間ですけれど、ぜひ観劇をおすすめします。 ◆特別当日券 国立劇場にはキホン一幕見はないのですが、今月国立劇場さんが…
2018年3月歌舞伎座夜の部で、「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」がかかります。 「お染と久松の心中事件?あの?悲劇はいやよ。」と思う人、ご安心ください! 今回の、たばこ屋・油屋 は、とても楽しくて、粋で、美しくておすすめです! …
2018年2月歌舞伎座。昼の部。 一幕見ツアーはこちらを対象にして開催しました。こちらに記録を今さら~。 「暫」とは? 配役 悪人側 善人側 あらすじ (1)A清原武衡の家来VS B加茂次郎義綱と三郎義郷の家来 もめている (2)もめているところに清原武衡登…
一幕見ツアーを何にするか悩みつつ、楽しく昼夜を観てきました。 【昼の部】 ◆春駒祝高麗 高麗屋の襲名をお祝いする華やかな舞踊です。パッと幕が開けば、富士山に紅白の梅でこれだけでもめでたい感じ♪ ◆一條大蔵譚 これもおすすめです。あほかと思われてい…
12月に、文楽の吉田幸助さんを取材しました。 吉田幸助さんは、4月に「吉田玉助」という大きなお名を襲名する人形遣いの方です。 この記事は「大人未来」というシニア向けのコンテンツなのですけれど、一つの道をずっと歩いてきた方、またセカンドライフとし…
【衝撃&感動のジュリーコンサート】 お友達が行けなくなったということで、代わりに行ってきました!沢田研二50周年記念ライブ! 私より少し年上のお兄様お姉様がNHKホールを目指してゾロゾロと歩く中、つられるようにホールの中へ。 開演までは、ジュリー…
歌舞伎座130年の幕開けを飾るのは、37年ぶりの高麗屋3代襲名。まことにめでたいことでありますなあ……。 歌舞伎界の中で3代同時襲名というのは、歴史上2回目。その1回目というのが、37年前の白鸚・幸四郎・染五郎だってことですから、もう奇跡の高麗屋と…
今日は、歌舞伎座昼の部を見てきました。とてもよかったので、そのことはまた書くとして。すぐ帰るのがもったいない思いで、歌舞伎座ギャラリーに行ってきた。ここは、何度も行ってるけど、今は高麗屋の特別展示。いつもの幕を開けるスポットもなし。中に入…
みなさん。あけましておめでとうございます。 もう年明けて1週間もたち、高麗屋の襲名興業も始まっているってのに。なんなの、そのタイトル。 でも、これは書いておかないとね。 ツイッターではアップしていたけれど、こちらでも恥ずかしながら今頃のアップ…