「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2024年1月の振り返り

災害に始まった新年 新春浅草歌舞伎【浅草公会堂】 初春歌舞伎公演【新・国立劇場】 初春大歌舞伎【歌舞伎座】 能楽堂ショーケース 晴れやかに新年が明けたと思ったら、元旦からの悲惨なニュースに心が痛みました。 災害に始まった新年 そして早ひと月。能登…

『熊谷陣屋』~悲しみを内に秘めて大きく。次のステップへつながる熱演

あらすじと見どころ 価値観は違っても我が子を失う悲しみは同じ 熊谷直実(歌昇) 藤の方(莟玉) 相模 (新悟) 義経 (巳之助) 『熊谷陣屋』は、ちょっと今の時代の価値観では計り知れないお話なので敬遠される方もいるかもしれません。 あらすじと見どこ…

『息子』〜上質な短編小説を味わうごとく

『息子』は大正11(1922)年に発表された小山内薫の戯曲ですが、これは小山内薫のオリジナルではなく、イギリスのハロルド・チャピンの「父を探すオーガスタス」という作品の時代背景を江戸に置き替えたものだそうです。齋藤雅文演出も細かく丁寧でいいです…

【千穐楽】新春浅草歌舞伎~10年お疲れ様でした

昨日は、新春浅草歌舞伎の千穐楽。そして本日は国立劇場と歌舞伎座の千穐楽です。大きな事故もなく千穐楽を迎えられて本当によかったです。(まだ国立劇場と歌舞伎座は終わっていませんが) さて、私は昨日歌舞伎座の夜の部を観たあとに、しらたまやに行った…

【本日】浅草新春歌舞伎。千穐楽を生配信♪

▲浅草の楽しさをご家庭で♪ 今日のニュースはこちらです。 本日新春浅草歌舞伎が千穐楽を迎えます。行けなかった人、もう一度観たかった人、たくさんいると思いますが、本日歌舞伎オンデマンドで生配信です! 千穐楽ならではの盛り上がりを見せることと思いま…

『どんつく』~浅草メンバー大集合でやんややんや~神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)

浅草1部は、『本朝廿四孝』と『与話情け浮名横櫛~源氏店』のあとは、かろやかな『どんつく』で浅草メンバー全員が出てきて軽やかに踊ります。 いつもの『どんつく』は亀戸天神の前という設定ですが、今回はせっかく浅草での上演なので、浅草寺の前という設…

新春浅草歌舞伎の特製お好み弁当

こういう類のお弁当は買ったことなかったのですが、このメンバーも最後だし!記念に買いました。ちょっと高くて2100円なのですが、昼夜通しなら、2回に分けて食べてもいいななんて思って。メンバー全員の写真とサイン入りメンバーひとりずつのお好みのおかず…

『石切梶原』で真正面から梶原の表情をつぶさに見る

新国立劇場初春大歌舞伎の『石切梶原』とてもよかったです。 梶原菊之助をずっとガン見 2回観ましたが、1回目は2階。2回目は1階のど真ん中の席。梶原はほとんど動かず中央にいるので、私もずっとオペラグラスを抱えて菊之助の梶原をガン見しました。表情の…

1月28日放映「第39回俳優祭」~NHK古典芸能への招待~

今日のニュースはこちら! NHKの「古典芸能への招待」は、毎月月末の日曜の夜9時から放送です。 古典芸能というだけあって、歌舞伎だけではなく能狂言など様々な芸能の舞台が紹介されますが、カットなどせずがっつり放映してくれます。 今月は、昨年9月に国…

梅枝、六代目中村時蔵襲名!

本日のビッグニュースはこちらです。 natalie.mu 6月歌舞伎座で、大きな襲名披露が行われます。 中村時蔵が初代中村萬壽 時蔵長男中村梅枝が6代目中村時蔵に! 梅枝の長男、小川大晴くんが5代目中村梅枝に! そして、中村獅童の長男小川陽喜が、初代中村陽…

『芦屋道満大内鑑~葛の葉』 狐の愛情に涙しちゃうファンタジー

新国立劇場での二つ目の出し物はこちらです。 葛の葉とは 見どころ 葛の葉の早替わり。 狐の霊力 和歌を障子に書き写す 狐葛の葉の深い母性愛 梅枝(葛の葉) 時蔵(保名) 葛の葉とは 平安時代の陰陽師・安倍晴明といえば聞いたことのある人も多いはず。そ…

能楽堂ショーケースで「巴」を観る~観世流

能は初心者の私ですが、今年も何とか月に1度は観ていこうと思っています。 今月は19日の「国立能楽堂ショーケース」に行きました。 ショーケースは、能・狂言を初めて観る人にも親しみやすい作品を選んでコンパクトに上演する入門向け。事前には無料で参加で…

うれしいニュース。中村芝のぶ読売演劇大賞・優秀男優賞受賞♪おめでとうございます♪

朝一番にうれしいニュースが飛び込みました。 歌舞伎俳優中村芝のぶが「読売演劇大賞・優秀男優賞」にノミネートされたということです。ノミネートされた時点で優秀賞は確定なので、先ずは本当におめでとうございます! 「マハーバーラタ戦記」の王女役で「…

今日のこと。

今日は、インボイスのせいで10月分から記帳の仕方が少し変わるので、指導してもらいに青色申告会に行ってきた。余計な手間がかかる上にお金を取られるなんて、腹の立つことこの上ない。しかもお上のやっとることがニュースで流れてくると、腹立たしさも倍増…

『荒川十太夫』2024 観劇レポ 十太夫の抑えた演技に見ごたえあり

松緑十太夫の抑えた演技に見ごたえあり ますます磨きがかかったほかの役者たち 松平隠岐守貞直(坂東亀蔵) 杉田五左衛門(吉之丞) 泉岳寺和尚長恩(猿弥) 大石主税(左近) 時の経過をどう表すか 松緑十太夫の抑えた演技に見ごたえあり 2022年に引き続き…

観劇して募金しよう!~能登半島地震災害義援金の募金活動について

浅草公会堂 役者自ら募金の声掛け(21日(日)まで) 歌舞伎座 サインがもらえる (17日(日)まで) 新国立劇場もサインがもらえる! (17日(水)から21日(日)まで) ただ募金だけしたい人は 能登半島地震から2週間。まだまだ日常に戻るにはほど遠い現…

『流星』~軽やかに4人を演じ分ける種之助

新春浅草歌舞伎の2部。『熊谷陣屋』でずっしりと重い狂言を観たあとにかかるのが、この『流星』です。肩に力がはいっていたのがすーっと楽になり、楽しい気分が観客席にあふれました。 軽やかに踊る流星=種之助 雷一家の騒動とは 替わるのは面だけではなく…

『本朝廿四孝』(ほんちょうにじゅうしこう)~十種香 まっすぐな愛がまぶしい八重垣姫米吉

しっかり押さえてからみよう。人物背景 最初がわからないと最後までわからない 恋一途でぐいぐい行くけれど、まっすぐでいやらしくない八重垣姫 今回の役者たち。 八重垣姫(米吉) 濡衣(新悟) 花作り簔作 実は武田勝頼(橋之助) 長尾謙信(歌昇) 白須賀…

松也の『魚屋宗五郎』粋で妹思いで人間味があふれていた♪

魚屋宗五郎とは 演じた「チーム宗五郎」 浅草新春歌舞伎1部では、源氏店のこうもり安と、どんつくの田舎侍。どちらも薄汚れたあごひげにもったりとした風体だった松也だが、2部の最後の『魚屋宗五郎』ででてきた宗五郎は「待ってました!」とでも言いたく…

【会期21日まで】「河竹黙阿弥ー江戸から東京へ」 行って来た!

2023年の10月より、早稲田大学の演劇博物館ではじまっていた『河竹黙阿弥ー江戸から東京へ』会期がそろそろ終わりそうなので行ってきました(21日まで)。 行きは、高田馬場駅から歩いてトコトコ。早稲田大学に近づくにつれ、古本屋が多くなるので思わず立ち寄…

新国立劇場に行って来た 国立劇場初春歌舞伎公演

新国立劇場中劇場に、音羽屋の初春歌舞伎公演を観に行ってきました。 国立劇場一旦閉場(怒)により、他の会場での上演を余儀なくされている様々な公演。 そのひとつが尾上菊五郎劇団の初春歌舞伎公演です。お正月の明るくて楽しい復活通し狂言。初日何日か…

『与話情浮名横櫛』~隼人・米吉版2024

隼人与三郎と米吉お富の美カップル 脇を固める橘太郎と歌六 作者 3世瀬川如皐って? 浅草新春歌舞伎の1部で『与話情浮名横櫛』がかかりました。 今回は、源氏店の場のみですのでそこまでのお話をしっかり把握しておくとより楽しめます。そこまでのお話とみ…

浅草新春歌舞伎で正月を楽しむ

毎年お正月には行く浅草公会堂。 今年の演目紹介はこちら! munakatayoko.hatenablog.com 浅草の街全体にもコロナを経て活気が戻ってきました。 ちょっと時間を読み間違えてしまい、いくときは周りを楽しむ余裕がなく、ダッシュで公会堂目指しましたが、人が…

度重なる災難

元旦の地震に引き続き、昨日は羽田空港で日本航空516便が炎上するという大事故が。 地震とはまったく関係ないのかと思いきや、516便にぶつかったのが能登方面に援助物資を運搬しようとしていた海上保安庁の飛行機だったということで、誠に胸が痛みます。 し…

新春浅草歌舞伎演目紹介~現メンバーのうち7名は最後の浅草♪

第1部 お年玉 本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)~十種香 与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)~源氏店 神楽歌雲井諷曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり) どんつく 第2部 お年玉 一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)~熊谷陣屋 流星 新…

あけましておめでとうございます。

年があけて、めでたい! はずが、突然の地震のニュース。 おめでたい気分が吹っ飛びます。 日本海側のみなさま、どうぞご無事で。 今年は穏やかな年であってほしいと思いますが。 みなさまのご無事を祈るばかりです。 ▲おせち、頑張った