携帯が鳴る。芝居の途中で携帯が鳴る。
それはもう何度も事前にスタッフが言ってもだめ。
観客も現実に引き戻されちゃうし、なにより生の舞台では演者の集中力もぷっつり切れる。だから何としても携帯は事前に電源オフにするべきというのは、だれしも口を酸っぱくして言っているのだけれど。
鳴る。それでも鳴る。歌舞伎座でも、電源を切らずにバッグにしまう方をよく見かけます。
「どうやらお年寄りは電源の切り方を知らないらしい」とか「パスワードを聞かれると自分でパスワードがわからないらしい」とかいう情報は知っていたのだけれど、なんとそれが可視化されたという記事を見ました。
それはこちら。
https://mugeplan29.hatenablog.com/entry/2024/04/19/150420
神田伯山の独演会で、絶対に携帯を鳴らさせないぞ!と決意した主催者の方のブログです。
詳しくはこちらを読んでいただければと思いますが、この方は始まる前に携帯を切ることをお願いし(まあここまではよくやりますが、それも切々と訴えたのでしょうねきっと)、
「どうしても切り方がわからない方はスタッフが向かいますので正直に手を挙げてください」と頼んだところ、なんと10人以上手を挙げたそう!
そこで切り方を教えます。そして、それでもわからない人は携帯を預かりますと言ったところ、受付に携帯が4台預けられたそうです!
そのうち2台は、スタッフが電源を切ったそうですが、残りの2台はスタッフでもきれなかったそうです。それは、パスワードが本人もわからなかったから!
そして、講演では無事に携帯は鳴ることがなかったそう!
この日の観客は390人。そのうちの4人が本人が切りたくても切れなかった(二人は切り方がわからなかったし、二人はスタッフをもってしてもパスワードがわからないため切れなかった)4人というと1%です。
単純計算で、1500人の歌舞伎座であれば、なんと15人ですよ。
最初に「やり方わかりませーん」と言って受付に預けた人は10人だったので、2.5パーセント。
歌舞伎座なら37.5人!
そりゃ、鳴りますね。
この主催者の方の「絶対鳴らさせないぞ!」という思いにも大変尊敬の念をいだきますが、具体的な数字が可視化されたということに、私はとても考えさせられました。
これはやっぱり、なんとかしなくちゃいけない。あ~あ。また鳴っちゃったよと怒るだけではなく、何らかの対策が必要なのだろう。歌舞伎座は電波が入らないようになっていますが、それでもアラームだかなんだか知りませんが鳴ります。ですからそういうことではない方策。
マナーモードも「むーむー」言ってうるさいので、携帯会社も協力して電源切れるような方策考えてほしいです。
なんとか良い方法はないものか…。