歌舞伎
2月2日にあけた歌舞伎座。2日目になる4日(木)に、歌舞伎座3部を観てきた。 意外。と言っては失礼だが、2月大歌舞伎の袖萩祭文が大変よかった。 寒くて暗くて悲しい話だけれど 演技うまい軍団 家族の愛 中村屋という家族愛 中村家を支える観客の愛 寒くて…
これも時代物の長いお話全5段の3段目なので、予習して背景押さえておこうっ! しかし、特に前半は「暗い。寒い。哀しい」と3拍子揃っていますので、初めてみる歌舞伎としてはあまりお勧めしません(;^_^A だって、ヒロインの袖萩、ずっと泣きっぱなしですよ…
『本朝廿四孝』は、長いお話。十種香とそれに続く奥庭はその中の一部なので、背景を押さえておきましょう! 登場人物。前説がらみ 簡単なあらすじ 詳しいお話。見どころを混ぜて 十種香 切腹した勝頼を想い、悲嘆にくれる八重垣姫と濡衣 どっこい生きていた…
さあ。1月の歌舞伎座・壽初春大歌舞伎、国立劇場・初春歌舞伎公演も無事、千穐楽を迎えることができました。新橋演舞場の海老蔵歌舞伎もつつがなく千穐楽を迎えることができましたね。おめでとうございます。 次は2月です。一歩ずつね。 2月の歌舞伎座は、な…
今月の七段目は、「吊り灯篭」からでした。 前半が大幅カットなので「なんで!もう!これもコロナのせいなの!?」と理不尽にお嘆き遊ばすな。 昔から、七段目には前半カットバージョンがあり「今月は吊り灯篭からね」「ああ、力弥は出ないのね」みたいな言…
『菅原伝授手習鑑』という長~いお話の中の、一部分です。比較的よく上演されます。 歌舞伎の様式美がすばらしい。短い演目だけれど歌舞伎の魅力がたっぷりなのでおすすめ。 簡単すぎるあらすじ もう少し詳しいあらすじ 見どころ その1 見得、見得、見得。完…
さあ、人気演目『傾城反魂香』(けいせいはんごんこう)通称「ども又」のご紹介です。 「はあ、よかったね」という気持ちで劇場を後にできます。悪人の一切出てこないファンタジックなお話です(*^。^*) 登場人物(これまでのお話もからめて) あらすじ 修理…
さて、11月も終わり、もう師走に突入するとか。ホントデスカ!?( ;∀;) 歌舞伎座は12月も1日に初日があけます!無事に初日が開き、千穐楽まで何事もなく過ぎますよう、心より、心より心よりお祈りいたします。 12月の歌舞伎座の演目について、ざくっと紹介を…
2020年11月国立劇場の第2部でかかるこの演目は、わかりやすいですけれども、しっかり予習しておきましょう!今回は、杉坂墓所の場から上演されるので、いっそうわかりやすいですよ。 仇討ち話です。 剣の達人六助が、剣の師匠吉岡一味斎を殺した京極内匠を討…
さて、今月の国立劇場の歌舞伎をご紹介します。 歌舞伎座の4部制もいいけれど、ちょっと物足りない…と感じるアナタは、ぜひ国立劇場に行ってみてはいかがでしょうか。 国立劇場は、従来より上演時間は短いものの、2部制で、幕間もあり、割と演目もがっつり系…
江戸時代には、正月から15日の京の町では、恋文に似せた祝言の文章を記したお札を売る風習があったとのことです。色っぽいですなあ。 文売りの名前は、その時々の役者にちなんだものになることが多いので、今回は梅枝にちなんで「お梅さん」が登場かな。 梅…
「義経千本桜」という全5段の長ーいお話のうちの4段目。とっても人気のある作品であるのは、内容の面白さ、早替わりやスピード感のある演出、美しさなどの見どころが多い故。 誰でも楽しめると思いますよ。 とはいえ、予習しておいた方がよりわかると思いま…
いきなりですが、常盤御前って知っていますか? 若い人は知らないのかな。常盤御前は、源義経のお母さんです。 私などは子供のころ、さんざん絵本で「よしつねとべんけい」のお話などは読んでいましたから、平家に追われて、雪の中、今若丸と乙若丸を従えて…
すでにこのブログでは紹介していましたが、2020年10月国立劇場のものを観たならば、あんまりよかったものだから、また書いておく。観方もちょっと変わりました。 あらすじと見どころについては、こちらに。 http://munakatayoko.hatenablog.com/entry/2017/0…
さて、4部は玉三郎の口上と楊貴妃でした。 先月の口上では、舞台裏に私たち観客を案内してくれた玉様。今月は何をしてくれるのだろう。いやがおうにも期待が高まる観客席です。 口上 すっぽんから下がって、舞台裏を案内 「どうぞお入りください。恥ずかしい…
平成22(2010)年以降でも、この10月で10回目の石切梶原。大体毎年、日本のどこかの劇場でかかっている人気のお芝居なんですね。 今年はコロナ禍で4部制の中の1部として選ばれたのも、現状をスパーっと一刀両断!玉も飛び散る刀の光で打破!みたいな気持ちが…
9月の歌舞伎座が無事、千穐楽を迎えました。スタッフ、役者の皆さん、観客の皆さんの努力のおかげで、無事千穐楽を迎えられて本当によかったです。 来月以降も、この嫌な緊張感が続くのはなんとも気が重いことですが、一日一日、いい意味の緊張感に変えて、…
9月歌舞伎座の第4部は、午後7時15分開演。お勤め帰りにもぶらりと行ける時間帯ですね。 9月の4つの演目の中で、初めて歌舞伎を見るならば、1部か2部をお勧めしたいと思っていましたが、実際に観てみると、4部もおすすめでした。(3部もしみじみといいですが…
こんばんは。9月も中日となりました。無事千穐楽まで何事もありませんように! 3部の「引窓」について。 概況 登場人物 お話 長い人生の中で、何度も見てほしい「引窓」 今月の配役 概況 ■1749(寛延2)年 人形浄瑠璃として大阪竹本座初演。歌舞伎は同年8…
かさね伝説。 これは、60年にもわたるめぐる因果の物語だという。 茨城県常総市羽生町がその元となったお話の舞台で、そこの法蔵寺にその伝承は残されている。 かさねは、与右衛門とすぎの娘であった。すぎは、助という子供を連れて嫁に来たが、助は片目で足…
こんにちは。 残念ながら、3月の国立劇場小劇場で上演された「義経千本桜」の動画配信も本日でおしまい。実は延長を心ひそかに願っていたのですが、あっさりと終わりました…。 そして、夏のお楽しみ「大阪松竹座」の7月の歌舞伎の全公演日程中止が本日発表さ…
みなさんこんにちは。 コロナウィルス感染拡大防止のために、3月に続き、4月以降も歌舞伎の公演が中止となり、ただひたすら感染を予防する毎日です。4月20日に閉店になった「木挽町辨松」にも行けないままとなりました。寂しい限りです。 さて、巣籠り中のみ…
2月も中日近くなってしまいました。コロナウイルス騒ぎなどがあり、街に人が減っているよう。歌舞伎座はどうでしょうか。 上質の演目が昼の部、夜の部ともに詰まっていますよ。寒いので、幕見の行列も少な目。さっと行ってさっと観るなら羽衣はいかがでしょ…
世話物ですから江戸時代の現代劇です。 【概要】 【登場人物】 【あらすじ】 【見どころ】 【概要】 ジャンルは世話物。世話物というのは江戸時代の現代劇です。文七元結は三遊亭円朝という噺家が口演した人情噺が元になっています。歌舞伎は、落語がもとに…
こんにちは。今日は7月歌舞伎座で上演されている「高時」のご紹介です。 予習にお役立てください♪ ■概況■ 上演時間54分。 明治17年(1884年)初演。 ■登場人物■ 北條高時 市川右團次 秋田入道 市川寿猿 大仏陸奥守 片岡市蔵 衣笠 中村児太郎 ■あらすじ■ 簡単に…
恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい) ※(こいのたよりやまとおうらい)という読み方もあります。 こちらでは、封印切の場について書きます。「新口村」は別稿で。 元になった実話 宝永年間(1704~11)亀屋忠兵衛が金銀を盗んでその金で遊女を身請け 近…
舞台中央には大きな松が描かれています。能から来た作品は、このようにシンプルな舞台に松の絵のみ描かれており「松羽目物」と言われます。 この作品は、能楽の「翁」から派生したもの、国土安穏、五穀豊穣を祈るもの。 そもそも能と歌舞伎の違いとはなんで…
日本最古の芝居小屋。四国の金丸座。歌舞伎ファンであれば一度は訪れたい場所の一つです。 私も今年初めて行ってきました。 金丸座に着くまでに、みんな!これだけは注意して!という事案が発生したので、(私だけかもしれませんが) 注意喚起のため、恥を忍ん…
みなさんこんにちは。 4月の歌舞伎座も明けました。 あけたー! さて、平成のあとの元号が「令和」と決まりましたね。 4月歌舞伎座では新作「平成代名残絵巻」がかかります。 昼の部最初はこれ。 源平になぞらえて、平成の世を終え来たる新たな時代への期待…
2月が千穐楽を迎えました。 昼の部も夜の部も素晴らしかったですね…。 昼の部をもう一度観たいと思いつつ、それはかなわず。夜の部は千穐楽に2回目を幕見で通しで観ることができました。 待ち時間なし。通しで買えば寒い思いもせず、楽々ゲット。 吉右衛門の…
2月の歌舞伎座は、いつもとちょっと違う雰囲気です。 木挽町広場、歌舞伎座内部、特に3階に地口行灯が灯されています。楽屋にも灯されているそうですよ。 何とも言えずいい雰囲気です。地口行灯というのは、祭礼のときに飾られる行灯で、要するに駄洒落と絵…
熊谷陣屋は、毎年のようにかかっている人気の演目です。「のように」と言いましたが、今調べてみると平成になってからだけでも、昨年の2月までで43回もかかってる! このほかシネマ歌舞伎にもなっていますので、見たことがある方はかなりいるのでしょうね。…
さて、今月昼の部で最もおすすめなのは、こちら 「廓文章 吉田屋」です。 ■概況 ■登場人物 ■簡単あらすじ ■もう少し詳しいあらすじ ■見どころ■ ★伊左衛門の登場 ★傾城の中の傾城!夕霧 ★上方和事の色男とは ★ふすまの演出 ★現代でも通じる?恋人あるある 今…
みなさん。こんにちは! 海老蔵さんが襲名するということが昨日発表されました。 カンカンも新之助を襲名するとか。 来年は大変な歌舞伎ブームが巻き起こりそうですね。 さて、大ブームが来る前に、少しでも歌舞伎に触れておきましょう! 1月の一幕見ツアー…
みなさま。あけましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願いします。 年が明けた途端に昨年の話で恐縮ですが。。。 2018年ベストテン発表。個人的なもので、好みに偏っています(笑)。 時系列でのベストテンなので、1位は決めてません。 ベスト…
大阪で起こったお染・久松の心中事件がベースのベース。「新版歌祭文」などで劇化されたが、「於染久松色読販」は、舞台を江戸に移し、四世鶴屋南北が1813年(文化10年)江戸森田座で初演。七役早替わり(7人の登場人物を次々と一人で早替わりしてみせる)、魅…
ファン心理は、前月の「お江戸土産」に通じるところもあり、最後は、落語の「芝浜」に似たあたたかな人情にほろり。 ・何といっても、悪人が一人も出てこないから、とっても温かな気持ちになれます。気ぜわしい年の瀬に、こういうお芝居を観ると、落ち着いて…
わずか15分の演目なのに、目にも心にも焼き付く。そんな演目です。 一幕見でみれば、たったの500円! はじめての歌舞伎にいかが~? ただし4階席だと、最後に五右衛門が見切れちゃいます! まずは、解説を~~。 ■作者: 初代並木五瓶 ■初演: 1778(安永7年)…
→続けて、夜の部で、俊寛の前後に上演された松寿三番叟と幽玄をご紹介します。 ◆松寿三番叟 原曲は嘉永6年(1853年)に初演。 三番叟というのは、天下泰平・国土安寧を祈る儀礼的な能である「翁」のなかで、狂言方がつとめる役どころ。 歌舞伎では、よくこの三…
歌舞伎座9月は秀山祭です。秀山祭というのは、当代中村吉右衛門のおじいさんである初代中村吉右衛門の俳名「秀山」にちなんで、吉右衛門ゆかりの演目やゆかりのある人たちでの興行です。毎年9月に行われます。 当代吉右衛門丈は、この秀山祭を非常に大切にし…
「歌舞伎を観に行きたい」というお友達をご案内するために、7月4日に、国立劇場に急きょ行ってきました。お昼に待ち合わせ、ランチを食べてからゆっくりのんびり国立劇場へ。2時開場。2時半開演です。 今月は、歌舞伎座は大変な賑わいなので、一幕見を観るの…
今日は、一幕見ツアーでした。 リピーターが3人、私のツアーも歌舞伎も初めてという方がおひとり。計4人でした。ありがたいことです! 初心者向けのツアーなので、いつも演目の説明のほか、歌舞伎座の周りを回ったり、チケット売り場を案内したり、歌舞伎座…
今年で93回となる歌舞伎鑑賞教室。 高校生の時に観に行ったという人も多いのでは? 年々趣向を凝らし、見やすくなっているのでぜひおすすめしたいです。 例年、6月と7月に国立劇場で開催されます。高校生や中学生の団体が多いのですが、個人でも観劇できます…
オールアバウトで新記事アップしました。 「歌舞伎観劇は初日と千穐楽、どっちがおすすめ?」です。 初日のメリット、千穐楽のメリット、どちらも捨てがたいですね。 みなさんは、「この日しか空いてない」といった事情で選ばれることがほとんどかと思います…
先日、弁天娘女男白浪について書きましたが、今日はもう少し詳しく。 ここ、わかっているともっと面白いよ。というところ。 カンタンな筋と見どころについては先日のブログこちらをご覧ください。 munakatayoko.hatenablog.com ではもう少し深掘り! 浜松屋…
本日は、一幕見ツアーでした。 参加いただいたのは4名。 男性がおひとり。親子でご参加のおふたり。リピーターの方がおひとり。 それぞれお忙しい中ご参加いただき、ありがとうございました。 季節は気持ちよく、抜けるような青空にすっくとりりしい歌舞伎座…
コクーン歌舞伎の感想が書けぬまま、つれづれなるままに仁左衛門丈のことを書かんとぞ思ふ。 あれは3月でしたか。「神田祭」という演目がありましてなあ。 それはそれは玉三郎丈と仁左衛門丈が美しくてなあ。 4階の幕見で観たのですけれど、あんまりお二人の…
さて、コクーンです。 コクーン歌舞伎に行く前に、ちょっと予習をしておきましょう。 シアターコクーンは、1989年渋谷に誕生した大型複合文化施設Bunkamuraの中にあります。そのシアターコクーンで上演される歌舞伎がコクーン歌舞伎です。 こちらにコクーン…
2018年5月団菊祭夜の部の一番目は「弁天娘女男白浪」です。ヤッホー。 ■配役 弁天小僧菊之助 菊五郎 南郷力丸 左團次 忠信利平 松緑 赤星十三郎 菊之助 日本駄右衛門 海老蔵 鳶頭清次 松也 浜松屋宗之助 種之助 弁天娘女男白浪は、河竹黙阿弥作。文久2年(186…
こんにちは。宗像陽子です。 オールアバウトの「シネマ歌舞伎と上映スケジュール」の記事、2018年度版にリライトしましたので、見てくださいね。 画像も「玉三郎丈の二人藤娘」とやじきたの「歌舞伎座捕物帖」の画像を新しく提供していただいたので、記事も…