2月も中日近くなってしまいました。コロナウイルス騒ぎなどがあり、街に人が減っているよう。歌舞伎座はどうでしょうか。
上質の演目が昼の部、夜の部ともに詰まっていますよ。寒いので、幕見の行列も少な目。さっと行ってさっと観るなら羽衣はいかがでしょう。
『羽衣』ファンタジー♪
【概要】
ジャンルは、舞踊。羽衣伝説を題材にした能の「羽衣」をもとにして、明治31年歌舞伎座で初演されました。
羽衣伝説は、昔話にもあるから、何となく知っている人も多いのでは?
昔話では、伯竜が羽衣を返してくれないため、天女は人間の妻となるが、能の羽衣では、天女の訴えに心を動かされてすぐに返します。歌舞伎ではこちらを踏襲しています。
【登場人物】
漁師伯竜(中村勘九郎)
天女(坂東玉三郎)
【あらすじ】
三保の松原の漁師、伯竜が、釣りに出掛けた折に松の枝に罹った美しい衣を見つける。美しいものを見つけたわい、家宝にしようと持ち帰ろうとすると、天女が出てきて返してほしいと訴える。最初は断る伯竜だったが、「返させたまえ」と嘆く天女に心を動かされ、天女の舞を見せてくれるなら返そうと言って返す。天女は優雅に踊って天に帰っていく。
【見どころ】
この演目の感想は「きれいだなあ」で十分です。
奇跡の女方、坂東玉三郎の美しい舞を堪能してください。するするとすり足で、くるくる回る天女の舞。重力も関係ないまさに天女の舞。今年70歳になる玉三郎さんをリアルに見られたことだけでも、後世自慢になりますよ!
勘九郎さんは、昨年NHK大河ドラマに出演していたため歌舞伎座では出演がなく、今年から本格的に復帰です。大変人気のある役者なので、1月からは「おかえりなさい!」という雰囲気が場内に満ち溢れています。中村屋!の掛け声も多いかな。ちなみに玉三郎さんは大向こうをあまり良しとしないため、大和屋と掛ける人は少ないかも。
玉三郎、勘九郎のコンビの美しい演目をただただうっとりと満喫しましょう!
ちなみに、幕見では、4時40分チケット発売開始。上演は5時15分から5時45分までです。
羽衣のチケットは、1000円です。安っ!