「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

一幕見ツアー 「沓手鳥孤城落月」で開催します

おはようございます。宗像陽子です。

今月の一幕見ツアー。どれにするか、本当に悩みました!

なぜならどの演目も面白さでいっぱい!とても充実した10月です。

さんざん悩んだ挙句、日にちは23日(月)に決定。

いつも一幕見ツアーの演目は、いろいろな要素を考えて決めています。

演目そのものについても初心者にもわかりやすいかどうか。

一幕見は行列しなければいけないので、立ち見にならないで見られるかどうか。

どんなに演目がよくても、大人気で何時間も並ばなければ座ることがむずかしいならやめます。でも一幕見がそれほど人気がなくてもすばらしい作品はたくさんあるのです。誰が演じるかも重要な要素。

それを見定めて決めています。

10月は昼の部は「マハーバーラタ戦記」通し。

夜の部は「沓手鳥孤城落月」、「韓人韓文手管始」、「秋の色種」。

どれひとつとってもすばらしいんです。悩みました。

今回は初めての夜の部の一幕見ツアーにしたいと思います。夜の部とはいえ、夜の部のしょっぱなです。

演目は、「沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)」です。

なぜ、これに決めたか。

マハーバーラタ戦記」は、とてもおもしろい。すばらしい。でも昼の部ぜんぶなので、一幕見では一部しか見られずもったいない、候補からはずしました。というより、この演目は予習もいらず、初心者でもワンピースに負けず劣らずおもしろいので、私なんぞの解説はいりません。ぜひ、劇場に行って見てください というククリ。

 

「韓人韓文手管始」も、「沓手鳥孤城落月」より少し短めですし、内容もわかりやすくておもしろいので、一幕見で見るにはいいと思いました。明るさ、美しさもあっていい。時間のある方、ぜひ見てください。最後がちょっと「おい、なすりつけかよ」みたいに現代人にとっては共感できないみたいな部分があるのですが、そこはスルーして楽しんでください。異国情緒もほんのりあって楽しめます。七之助美し。

 

ただ、今回は、玉三郎さんをみなさんに観て欲しいと思うのです。玉三郎さんは「沓手鳥孤城落月」と「秋の色種」に出ます。どちらもすばらしい。どちらも、今、玉三郎という至宝と同じ時代を生きている限り、多くの人に見ておいていただきたいと思うのです。

 

で、結局なぜ「沓手鳥孤城落月」にしたかですけれど、まあ、正直今でも悩んでいますが、

「秋の色種」は踊りです。むちゃくちゃ美しいです。

ストーリー性のある方がみなさんにはわかりやすいかな。しかも大阪城淀殿がトチ狂って、最後には落城というのは、比較的みなさんよく知っている、わかりやすいのではないか。と考えて「沓手鳥孤城落月」に決めました。

 

「秋の色種」も、イヤホンガイドを聞きつつ見ましたが、その美が素晴らしすぎて最後にはイヤホンガイドをぶん投げてひたすらその美を鑑賞・見続けました。解説必要ないんですよね。多くの人に見ていただきたい。

 

というわけで、ん?どういうわけ?

一幕見ツアーは「沓手鳥孤城落月」で決まりです。理由はストーリー性、玉三郎、夜の部一発目なので入りやすいという理由で決めました。

 

一発目なので入りやすいとは言いましたが、今月の歌舞伎はマハーバーラタ戦記や、ワンピースにとられて、至宝玉三郎が出ているっつうのに比較的幕見も空いているようです。

 

ぜひ、私といっしょにツアーを楽しみましょう。一幕見のほか、歌舞伎座ギャラリーなども見学しておもしろいものをお見せしますよん。

 

13:00集合 

歌舞伎座ギャラリー<特別映像>13:15

14:15 ~木挽町広場案内・チケット購入場所など案内

歌舞伎座の周りを案内。

15:00 一幕見チケット売り出し開始・購入 トイレなど。演目説明。

16:00 一幕見入場

16:30 観劇18:00 終演

 

申し込みはこちらから

tabica.jp

猿之助代役尾上右近とは。トリプル右近についても。

市川猿之助丈が、上演中のワンピースで左腕を三ヶ所も骨折する大怪我をしました。

一日も早いご回復をお祈りいたします。

「一日も早い復帰を祈る」ではなく「回復」ですからね!

 

左腕以外は元気ということで、ウズウズしている様子の猿之助さん。スクワットをしているとか動画を送っているとか、いろいろな情報が流れてきます(^_^;)。

まずは「ご回復」を祈ります!

 

さて、そのワンピース、現在は代役をたてての公演となっています。

 

誰?代役。どんな人?
ちゃんとできるの?

そんな疑問に答え、シトラスで書きました。

 

citrus-net.jp

 

 

今月の一幕見ツアー終了「極付幡随長兵衛」

今月も無事に一幕見ツアー終了しました。

今回は、いつもと違って、先に歌舞伎座ギャラリーで遊び、木挽町広場で軽くお昼をとってからの一幕見行列です。

幡随長兵衛は、1時間半。長い1日となり、ゲストさんは疲れたかな~。

 

それにしても、今月は割と空いているので、ツアー主催としてもあまりハラハラせずにすむし、行列も少ない。話もおもしろい。その点はとても楽でした。

 

一方で、おはなしの説明をしすぎると、「説明ないとやっぱり歌舞伎は無理だわ~」ってなってしまわないかとか、ペラペラと自分の説明が多すぎると、ゲストさんも消化しきれないのではないか。でもこれは説明したいとか、いろいろと悩ましいところではあります。

 

なるべく説明はわかりやすく。

「また歌舞伎行ってみたい」と思ってもらえたらいいな。

 

そういえば、先日鼻血を出して休演していた魁春さんが、元気なお姿で女房お時を演じられていました!よかったよかった!

 

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極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)

極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)をご紹介します。

作者 河竹黙阿弥

初演 明治14年

 

配役

幡随院長兵衛 吉右衛門

実在の人物。町奴(派遣労働者)の親玉で、人望があつい。

以前から旗本奴(旗本で大名になりそこねたゴロツキたち)白柄組とは何かというと喧嘩になるのを長兵衛がなんとか抑えていた。特に水野と長兵衛は、もめていたので一触即発状態。今回も…。

 

水野十郎左衛門 染五郎

旗本奴白柄組の親分。旗本であるが、以前から町人奴たちと揉めていたため、長兵衛にはイライラ。

唐犬権兵衛 歌六

長兵衛の弟分。

 

あらすじ

●村山座舞台の場

・江戸村山座で「公平法問諍(きんぴらほうもんあらそい)」上演中。旗本奴白柄組が乱入、いちゃもんをつける

・見かねて客席より登場するのが幡随院長兵衛。そして旗本奴をやっつける。

・それを白柄組の水野と近藤が見ていた。

 

●花川戸長兵衛内の場

・長兵衛の家では、白柄組の仕返しを心配している。

・水野家の使いがきて「長兵衛を酒宴に招きたい」とのこと。

・死を覚悟の上で、長兵衛快諾。

・弟分が身代わりを申し出るも、拒絶。

・妻・子・子分と別れて水野の屋敷へ

 

●水野邸座敷の場

・水野邸で歓迎されるも、竹刀での勝負を挑まれ難なく打ち負かす。

・お酒をわざとこぼされ、衣服を乾かす間にと、風呂を勧められる。

 

●水野邸湯殿の場

・水野と勝負。家来に後ろから刺されて絶命する。

 

見所

・劇中劇。まじめにやっている役者たちが、邪魔をされて「えっとどこからだっけ?」とか「またか」とあたふた

 

・幡随長兵衛の出てくるところ。劇中劇を見ていた客席から長兵衛が喧嘩を止めにはいる。その演出のため、本当に客席から出てくる。これがかっこいい!

 

・血気盛んな奴たち。

 

・行けば殺されるとわかっていながら、町奴の親玉としては逃げるわけにはいかない。

死地に赴く長兵衛。ここはなかなか現代人としては理解しがたいところだが、「町人との喧嘩で死ぬよりは、旗本と喧嘩死ぬなら上等!」と死地としては申し分なしと喜んでいるとも言える。

 

・息子長松と女房お時とのわかれ。みな死ぬとわかっている。わかっていないのは長松のみ。長松がかわいくて泣ける!

 

・せっかく新調したばかりの羽織を着ていく。しつけが残っていて取るしぐさ

 

・湯殿での立ち回り。

 

余談

その1

ここで終わりですが、通し(さいごまでやる芝居)ですと、仕返しの場があるそうです。

 

また、長兵衛、水野ともに、実在の人物です。1657年7月18日、万随院長兵衛が水野を遊里に誘い、断った水野を侮辱。怒った水野が長兵衛を惨殺したという記録があります。

 このとき水野は無礼打ちとして無罪。しかし7年後、行いがよろしくないとのことで、母の実家蜂須賀家にお預かりとなり、その時の無作法により、切腹を命じられたそうです。

 

その2

題名の「極付幡随長兵衛」

 

名前は幡随院長兵衛なのに、なぜ院が抜けているの?

 

歌舞伎の世界のタイトルは必ず奇数です。だから院をとってしまいました!変なところに律儀で、変なところはざっくりとしてますね!

ちなみに極(きわめ)というのは鑑定書。折り紙つきとか極め付きとか今でもいいますね。

本当の、とか最高級の といった意味です。

「本当の長兵衛の話」「最高のストーリー」といった意味もあって極付となっています。

 

その3

幡随院長兵衛夫妻の墓は台東区東上野の源空寺にあります。

 

再桜遇清水(さいかいさくらみそめのきよみず) 秀山祭夜の部

 「8月の納涼歌舞伎は、初めて見る人向け。秀山祭は重厚だからむずかしい?」そんな変な思い込みがどこかにあるとしたら、まずとっぱらってください。

 

今回の秀山祭、初心者でもとっても楽しめます。(そして、幕見も空いているので、気楽に見に行けますよ( *´艸`))

まずはあまりポピュラーではない「再桜遇清水(さいかいさくらみそめのきよみず)」をご紹介。

これがすごく面白くて、これが歌舞伎の楽しさだ!と満喫できます。

早変わり(染五郎さんご苦労さん!)、見得、ずらりと花道に並ぶ奴ども、ていねいなしぐさ、言い回し、だんまり、

なにもかもいい!宙乗りなんてありませんが、歌舞伎のよさを満喫できます。

 

「遇曽我中村」というお芝居をもとに松 貫四が書いた作品ですが、この松 貫四というのは、当代の中村吉右衛門その人であります。

今回監修も担当し、並々ならぬ熱意で出来たこの作品、とてもおもしろくて笑いあり、早変わりあり、丁々発止のやりとりあり、恋あり、失恋あり、ついでに幽霊ありのもりだくさんな内容です。

 

【内容】

天然で、ピュアで、真摯、真面目なお坊さんが、お姫様に一目惚れ。イカンイカンと思いつつ、恋の病にとりつかれ、よかれと思って引き受けた身代わりだったが、そこからどんどん堕ちていく。人間って浅ましい!でも、どこか笑って見ていられる楽しいお芝居。

 

【出てくる人々】

清水法師清玄(染五郎) とっても純粋でピュアなお坊さん。あるときお姫様に一目惚れ。でもそんな邪念は振り払って修行しなくちゃと思っている真面目な青年。ところが運命の歯車はー!

 

奴浪平(これまた染五郎)千葉之助清玄の奴。気の利く奴。とにかく清玄とクルクル早変わりだから、染五郎さん忙しい!

 

桜姫(雀右衛門)千葉之助清玄にぞっこんのお姫様。清玄に恋文を出して、しっぽりしけこんでいるところを見つけられて、さー大変。

 

千葉之助清玄(錦之助)イケメン。お坊さんの清玄はせいげん。こちらはきよはると読みます。桜姫といい仲なところを見つかって、万事休す!

 

山路(魁春)桜姫のお付のお女中。清玄あての恋文をいやな野郎に見つけられ、万事休すのところ「あ、そ、それ。きよはる宛じゃないから。坊さんのせいげん宛だから」とごまかして、窮地を救う。

 

【見所】
染五郎の、奴浪平と清水法師清玄の早変わり。何度となく(笑)何度となく(笑)。次第に慣れてくると「そろそろ引っ込んだほうがいいんじゃないか」などと余計な心配も(笑)。

よく早変わりが過ぎると、観客の頭の中でどっちがなんだかわからなくなってきますが、今回はストーリーがすっきりしていて混乱しません。

染五郎の、ピュアで天然で真摯な坊主清玄が、お姫様に一目ぼれして、「嫉妬」や「所有欲」などイケナイ感情がムクムクと湧き上がり、イケナイと思いつつコントロールできなくなり、自滅していく様。

・山路(お姫様のお付の女中)が、すご腕の参謀。

ほかにも見所はたくさんです。
・児太郎、米吉がかわいい。特に児太郎がエロ坊主となり果てた清玄の庵室で慰みものになってしまい、庵室から出てくるところは、セリフがなくてもすぐそのことがわかるヤサグレ感、色っぽさ。

歌昇、相変わらずの声のよさで、弟の種之助クンとともに舞台を盛り上げ。

 

吉右衛門丈に関しては、昼の部の幡随長兵衛と、夜の部のひらかな盛衰記に出演。

ちょっとふらつく場面もないことはないが、その存在感と、人間性の素晴らしさがにじみ出るんです。舞台に出ていなくても、その存在感に揺ぎがありません。

ぜひたくさんの方に見ていただきたい秀山祭です!

 

刺青奇偶(いれずみちょうはん) 歌舞伎座 

刺青奇偶(いれずみちょうはん)

作:長谷川伸
ジャンル:新歌舞伎

★配役
手取りの半太郎(中車) 博打がもとで喧嘩沙汰を起こし江戸にいられなくなって下総に流れてきた。

荒木田の熊介(猿弥)半太郎に恨みをもっている。

酌婦 お仲 (七之助) 不幸な境遇から人間に絶望し、身投げをするが、半太郎に命を助けられ、後に半太郎と所帯をもつ。

鮫の政五郎(染五郎) 親分。

★あらすじ
博徒打ちの半太郎と、人生に絶望をした酌婦お仲がひょんなことから知り合う。半太郎というまっとうな男に初めて出会い驚くお仲。
・ふたりは惹かれあい、ともに暮らすがお仲は病に冒されてしまう。お仲は、半太郎に博打をやめて欲しくて、刺青を彫る。
・お仲の治療費を工面するために、半太郎が賭場荒らし。「あのサイコロはインチキだ」といって大騒ぎ。若い衆にボコボコにされる。
・親分が事情を聞いてくれ、最後の大勝負をしてくれることに。
・勝負はいかに!
・そして結末はどうなるの?

★見所
・演技巧者の中車(香川照之)が、歌舞伎の世界でもがんばっている!
玉三郎に直々に演技指導を受けた七之助、絶品!
「運命の人に出会うと人間はかわる」by七之助

・人生に絶望し、ささくれだっているお仲が、愛を知って変わっていくところ。

・刺青を彫る場面。
・半太郎の情愛の深さ「日本で一番好きな女房…」というセリフ

歌舞伎美人より。七之助の刺青奇偶の案内記事

ようこそ歌舞伎へ「中村七之助」1/4 | 歌舞伎美人(かぶきびと)



8月納涼歌舞伎。2日目に続き、2回目の「刺青奇偶」観劇です。

一幕見にて昨日行ってきました。
TABICA一幕見ツアーとして歌舞伎初めてのお客さんを案内しつつの観劇です。

ますますよかった2回目でしたヽ(・∀・)ノ

驚きの発見は、染五郎丈の進化。
前回は、親分の風格がなくってイマイチでしたが、しっかり修正されていました。
声を低く落としていつもの染五郎丈の声と違う。そしてお腹にいっぱい詰め物入れたかな。貫禄が出ていました。


七之助は、前回は、演技指導を受けた玉三郎そっくりで、それはそれですごい!と思ったのですが、今回はより玉さま色から七之助色に進化。何がどうとはうまく言えないが、消化したのでしょうか、恐るべし。

前回の玉さま色も私は「あそこまで真似できるのはすばらしい!」と思いました。

最初のセリフ「すーみーまーせーんー」が玉様そっくりでしたからね。

 

中車丈、相変わらず全力投球。ますます乗っていて凄みあり。

香川照之っぽすぎるでしょ!という意見もありましたが(笑)、私はやっぱりあの中車さんが好きです。

ここが気になる

・カットされている2幕目の最初に堤の場があるそうな。(ツイッター情報で、裏付け調べていません、不行き届き!すみません)

元気な頃のお仲が「どうせあんたの一番は博打でしょ」ってツーンとして言うんだけれど、半太郎がお仲の耳に口を寄せて「今はお前が一番だよ」ってささやくらしい!

これは欲しかった!ヽ(;▽;)ノ

 

・結局勝負しちゃうのだから、「なんだよ、ただのギャンブル好きの親父じゃねーの?」となりそうでならないのは、迫真の演技の賜物ですね。情愛こもった長谷川伸の脚本に泣けます。

・それにしても、お仲のこと「小鼻の肉が落ちました」って、どれだけ痩せたんだろうと思いつつ。

 

・1番の見どころ「日本で一番好きな女房 お仲」のところで、こちらのお腹がグーグーなったのには閉口しました、おなかはおなかでも食いしん坊のおなかです(^_^;)

 

最後の結末は、観客それぞれの胸の内。余韻を残して、帰路に着きました。

最後の結末、はっきりしてよ!と思う方もいるでしょうけれど、それぞれの胸のウチに描きましょう。

そうそう、帰る前に歌舞伎座ギャラリーに行きましたが、特別映像は、8月末まで「宙乗りができるまで」です。

猿之助さんファンはもちろん、そうでなくても、かなり見ごたえあります。

 

今日のゲストさんは、歌舞伎初体験。

歌舞伎のイメージといえば、「わけわからなくて、すごい顔して」だったそうですが、

「びっくりしました!わかるし、すごく面白い!」と言ってくださいました(╹◡╹)

何よりうれしいことです!

来月もまた楽しく歌舞伎ツアーやる予定です。

 

ではでは。

 

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喜撰/棒しばり

一昨日シネマ歌舞伎 喜撰/棒しばりを観てきました。
いつものように
「面白うて、やがて哀しき勘三郎」でした(´;ω;`)

そして三津五郎勘三郎が亡くなったとき
「体の半分もぎ取られたようだ」(人生の半分って記事には書いてあったけど、記憶では体って言っていたようなきがする。どっちだったかな)とその悲しみを表現しましたが、文字通りその8ヶ月後に癌が発覚、1年半後に亡くなってしまいました。かなしい。

そんな三津五郎さんと勘三郎さんの魅力がいっぱい。

 

ようこそ歌舞伎へ「坂東三津五郎」 2/4 | 歌舞伎美人(かぶきびと)


こちらは、喜撰が上演されたときの歌舞伎美人のインタビューなので、作品そのものの解説もさりながら、三津五郎さんの思いもたっぷり、どこの部分がむずかしいのか、どんなふうに上達してきたのかといったことも語られていて、必見です。

 

「お坊さんは、上半身が男で下半身が女で踊るのが口伝です。軽妙な振りをこなさなくてはならないのですが、がに股にもできませんし、歩幅が大きいと品がなくなります。軽さ、まろやかさを感じていただくには、体を酷使しないと表現できません。人間の身体は、下半身がしっかりしていないと上半身は柔らかく動かないものなんですよ」

 

 さらに

「最初は硬かったと思いますが、段々に頭で考えて体を動かすのではなく、自然に清元と長唄の曲に乗って体が動くようになってきました。計算を超越して曲に体をゆだねる――。いい曲だなと思いながら踊っている瞬間が増えてきましたね」

 

とても楽しそうに語っている三津五郎丈。これは、このシネマ歌舞伎が上演されたこれからわずかな年月でなくなってしまって、とても残念です。

しかし、映像は残りました。100回以上踊って、楽しめる境地で踊っている三津五郎丈の映像が残ったことは、本当に不幸中の幸いでした。

 

いつまでも悲しんでいてはいけませんね。

喜撰の中では後半たくさんの所化が出てくるのですが、これが今活躍中の若手がいっぱい。その中には、三津五郎丈の息子巳之助くんもいました。しっかりと父親の芸を継承していつの日か、この踊りを踊って欲しいものです。

今回のシネマ歌舞伎を見た人も、これからの人もぜひ読んでみてください。

最後まで読んでると、また悲しくなっちゃうけれど。

三津五郎さん、勘三郎さんとよく飲み歩いていた彌十郎さんは、シネマの棒しばりにも出ていますが、今月は修禅寺物語でがんばっておられますね。お二人の分までがんばってほしいです。