「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

『七福神』でみんなニコニコ♪

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〽ちはやぶる 神の恵みをありがたく寿祝う~

 

大きな波しぶきが描かれている舞台中央がパッカリと二手に割れると、おお!大きな船。そしてそこには目をつぶって船の揺れに身を任せている7人の神様がゆうらりゆらり

 

こんな風に始まった『七福神』。今年浅草歌舞伎を卒業したメンバーも多くて、前回(2018年1月)の『七福神』よりぐっと若返って、華やかでした。

 

恵比寿(歌昇) 商家の守護神。鯛を持っているのが目印。唯一日本の神様。

弁財天(新悟) インドの女神で音楽や弁舌が巧み。とっても美しい。

毘沙門(隼人) 仏教の四天王の一人。怒りの姿を見せるけれど福神。

布袋(鷹之資) 大きな袋をかついで太鼓腹が目印。弥勒菩薩の化身!背中にも目がある!

福禄寿(虎之介) 福と碌と寿の3つを兼ね備えている。背が低いけれど頭が長くてひげの多いのが目印。

大黒天(右近) シバの神の化身!頭巾をかぶり、右手に打ち出の小槌、左手に大きな袋を持っているのが目印。

壽老人(萬太郎) 長寿を授ける。杖をついているのが目印。 

 

イケメンカップルが毘沙門隼人と弁財天新悟です。目が覚めるような美しさ。

壽老人萬太郎と福禄寿虎之介は、おやおやおじいさん。2人で踊って疲れたか、ため息ふー。

 

恵比寿歌昇は、釣竿と鯛を両手に携え、八の字眉毛でひょうきんに踊れば、布袋の鷹之資が、ほっぺもほんのり赤く、耳たぶはぽったりと分厚くサンタクロースよろしく袋を担いで大きなお腹でとてもかわゆらしい。徳利を取ろうとする恵比寿様から徳利死守。

 

さらに恵比寿歌昇は、大黒天の右近とも達者に踊ります。

ご機嫌に盃を重ねて、舞うものあり、ウトウトするものあり(笑)。

 

引き物尽くしや、恋の駆け引きなど見せて7人が花道にもそろい、とても良い眺めです。最後は、後ろからぐーっと出てくる船に乗り、いずこへと船出をしていきます。ぐんぐん前に出てくるので、1階前列の方は結構迫力あるかも。

 

18分という短い時間で、もったいないような気もしていましたが、楽しく多幸感いっぱいの一幕でした。

 

七福神とは、参拝すれば7つの厄が除かれて、7つの幸福がもたらされるとか。これだけ福々しい神様を拝むことができれば本当に幸せが訪れてきそうです。

観客もみなニコニコしていました。

一幕見にもおススメですね。

 12:48ごろ開演/上演時間 約18分
 800円で観ることができますよ。

 

一幕見チケットはこちらから。

https://www.e-tix.jp/shochiku_makumi/