「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

歌舞伎座 八月花形歌舞伎 ご紹介します♪

東京ではオリンピックが開催される一方でコロナ感染拡大中。5ヵ月の休止のあと歌舞伎座が再開してから早1年。まだ…というか、さらに…というか、本日は3日続きの東京都の感染者3000人越えで、本当に気が滅入ります。

 

しかし、気合を入れて8月のご紹介!8月は毎年、3部制で(コロナの今はいつでも3部制ですが)、1部ずつが短めで、初心者にもわかりやすい演目が選ばれていました。

今年の夏も、どれも楽しめそうです!

 

 

澤瀉屋~~っ1部

加賀見山再岩藤~骨寄せの岩藤

と書いていたのですが、残念ながら猿之助がコロナ陽性となり、しばらく休演。代役を坂東巳之助が勤めます!がんばれ!

 

加賀見山再岩藤は、加賀見山旧錦絵というお芝居の続編というか、パート2みたいなものです。

加賀見山旧錦絵は、大切な上司(尾上)をいじめ、自殺に追い込んだにっくき上司の上司(岩藤)をやっつけるあっぱれ女子(お初)のお話なんですが、加賀見山再岩藤は、いじわる上司、岩藤の逆襲です。前回倒れて放置されていた岩藤のバラバラになっていた骨が、ドロドロドロ~~っと集まって、亡霊になるのが怖いですよ~~。

 

猿之助(代役 巳之助)は、6役の早替わりとなります。本日(7月30日)代役を言い渡された巳之助くん。大変な難役だと思いますが、どうぞがんばって乗り切ってください!

そして猿之助さんも、ゆっくり養生なさってください!

 

中村屋~~っ 2部

真景累ヶ淵~豊志賀の死

 世話ものなので、予習は不要です。豊志賀というお師匠さんは、20近く年の離れた新吉と深い仲ですが、顔のできものが次第に腫れあがり、二目とみられない顔になってしまいます。

豊志賀は、新吉の心が離れるのではないかと猜疑心が募り、新吉を常にそばに置きたがったり弟子のお久に辛くあたったり。

もともとは長いお話で、20年以上にも及ぶ、一族の殺し殺されの因縁噺の一端です。

豊志賀は、最後新吉の妻7人まで取り殺すと呪いの遺書を残して死に、その後も延々血みどろの殺人が続きますが、ここは、豊志賀の死まで。暑い夏、ひゅーっと寒くなってお帰りください。

詳しくはこちら

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2021年8月観劇レポはこちら

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 仇ゆめ

ファンタジーな和製ミュージカルと思ってもいいかな。昭和41年初演。新作をたくさん書いている北条秀司作。北条秀司の作品は心がジーンと温まるお話が多いのですが、中でもこのお話はファンタジー風味があふれている作品です。

初演は17世中村勘三郎、その後、18世勘三郎、そして現在の勘九郎と受け継がれている中村屋らしさのあふれる作品です。

島原の深雪太夫という芸者にあこがれたタヌキが、お師匠さんに化けて太夫に会いに来るんです。ファンタスティック!

ファンタスティックで、ペーソスがあって、ちょっぴり最後はホロリと来ちゃう。そんなお芝居です。揚屋の亭主も踊るよ♪

高麗屋~~~っ播磨屋~~~っ 3部

源平布引滝 義賢最期

これは、予習をしておきましょう。しておいた方が断然面白いです!

恋あり、立ち回りあり、正義あり、人情ありのめくるめくドラマです。

 

木曽義仲の父、源義賢のお話です。源平布引滝という全5段のうち、2段目です。

 

平治の乱の時代。源氏の勢力は衰え、義賢は一応平家につかえていますが、館に引きこもって源氏再興のチャンスを狙っています。しかし最後は大立ち回りの上壮絶な最期を遂げます。

この話に、百姓九郎助、小万親子、小万の夫折平(実は源氏一族の多田行綱)、義賢の後妻葵御前、義賢の娘待宵姫がからんできて、大きなストーリーを作っていきます。見どころは、小万、折平、待宵姫の人間模様や後半の大立ち回り。グラグラする戸板の上に立って、そのまま横に倒れる「戸板倒し」、仁王立ちの義賢が階段をどどどーっとまっすぐ前のめりに倒れる「仏倒し」での最期は、もうど迫力ですよ!

後ほど詳しく書きますので、登場人物を把握しておきましょう。

 

そして、小万の生き方は、バーフバリに出てくるおっかさんくらいすごいです。

小万を中心に見ても面白いと思います。

 

今回は、太郎吉役で、奇数日小川大晴クン(梅枝長男)、偶数日綜真クン(歌昇長男)が出るのも話題です。

詳しくはこちら

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2021年8月観劇レポはこちら

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伊達競曲輪鞘当

吉原のメインストリートで名古屋山三と不破伴左衛門が行きあいます。この二人、因縁をもったもの同士。そのうえ今は、傾城葛城を取り合う恋のライバルです。キラリと刀を抜いて、立ち会うところ、茶屋の女房が止めに入るという短い舞踊劇です。

華やかに、にぎやかに。美しい舞台に釘付けでOK。

 

三社祭

二人の漁師に天から降ってきた善玉・悪玉が乗り移り、軽快に踊ります。とてもおすすめの舞踊ですよ。

今回演じるのは、染五郎と團子。染五郎は、いつか踊りたいと言っていた演目にも入っていたので、気合入っていると思います。仲が良く、年も近く永遠のライバルでもある二人の顔合わせ、楽しみです。

 

上演スケジュール

令和3年8月3日(火)~28日(土)どうぞ最後まで無事終えられますように。

1部開演11:00

2部開演14:30

3部開演18:00

休演日 10日(火) 19日(木)

 

観劇料 チケット売り場

1等席:15000円

2等席:11000円

3階A席:5000円

3階B席:3000円

1階桟敷席:16000円

 

※開場は開演の40分前を予定

 

チケットは、歌舞伎座木挽町広場チケット売り場、または

チケットWeb松竹

にて購入できます。


歌舞伎座アクセス

www.shochiku.co.jp

東京メトロ日比谷線・都営浅草線銀座駅[3番出口]

東京メトロ銀座線・丸ノ内線日比谷線 銀座駅[A7番出口]徒歩5分

◯ JR・東京メトロ 東京駅 タクシー10分


歌舞伎座の感染予防対策