→長野その1から続きます。
こちらでは着物の展示などをしているらしいとのことでフラリと入ってみました。
「祖父龍子~川端龍子と岡信孝」という企画展をしていました。
川端龍子! 歌舞伎座に通いなれている人ならピンとくるはず。1階から2階に上がる階段の途中に堂々と飾られている「青獅子」の絵を描いた方です。
須坂クラシック美術館は、もともとは呉服商のお家。今は建物公開をするとともに、様々な生活の品々の展示や、岡信孝さんの絵を収蔵しています。岡氏は、横浜出身で、川端龍子の孫にあたる画家です。で、岡氏ははじめてこの家を視察したときに、前日に取り壊された生家に似ていたことで「ご先祖さまが家を返してくれた」と感じたそう。
そこで、蔵の街並みを保存しようとする人々の思いと岡氏の気持ちから、建物を保存し、美術館として活用しようという取り組みが始まったそうです。
▲傷を隠すための遊び心!
建物が本当によかったのですが、屋敷の中に抜け道があるなど見どころもたくさん。
明治時代の貧困から打ちこわしなど暴徒に襲われることも頻繁にあったため、屋敷の中からすっと外に出られるように「抜け道」があったんですねえ。豪商もなかなか大変です。
そして今回は大田区にある龍子の記念館の協力により、龍子の絵が岡信孝の絵とともにたくさん展示され、見ごたえがありました。
絵葉書買いました。
龍子の絵は、歌舞伎座の「青獅子」の絵でもわかるように非常にダイナミック。岡信孝の絵は繊細で緻密で丁寧な印象でした。
これもう一度見てください。上が川端龍子、下の絵が岡信孝です。岡信孝にとって、川端龍子は祖父でもあり、師匠でもありますが、作風はずいぶんちがいますね。
東京に帰ったら、大田区立龍子記念館にも行ってみたいと思います。
また、クラシック美術館で3日〜5日は「きもの日和」というイベントがあるので行ってみようかと思います。