今年も楽しみにしていた稚魚の会・歌舞伎会合同公演。
今年は千穐楽に、台風もものともせずに行ってきました。役者さんたちにとっても1年に1度の貴重な公演。中止などにならずに本当に良かったです。
稚魚の会・歌舞伎会合同公演とは
国立劇場の研修修了者による「稚魚の会」。そしてそれ以外の一般出身者の名代・名代下の役者による「歌舞伎会」。合同での公演は、平成11年以降毎年開催されています。
歌舞伎界を支える一般家庭出身の方々の演技が素晴らしく、これが歌舞伎の底力なんだなあと痛感しますし、俳優さんたちも数少ない主役や大きなお役にチャレンジできるチャンスにとても張り切っている様子が見られ、とても好感をもてます。
今回は
廓三番叟
菅原伝授手習鑑から車引きと佐太村賀の祝い
そして、連獅子でした。
廓三番叟
三番叟は、能の「翁」という演目から派生した、天下泰平や国土安穏を願う祝祭的な演目です。そして三番叟でも、寿式三番叟、舌出し三番叟、人形にみたてた操り三番叟、二人三番叟など、様々なバリエーションがあります。
廓三番叟は、女方が演じる艶っぽい舞踊です。ほーほけきょというのどかな鶯の声に始まり、華やかな廓での情景が読み込まれます。
傾城千歳太夫が彌光、振袖新造梅里が米十郎、太鼓持ち藤中が蝶也。
彌光はぽってりと初々しく。
米十郎は、昨年のぽってりより若干やせたような。それでも色気はムンムンと。
蝶也は、米吉仕込みの軽さ、ひょうきんさを十分に出していました。
後見が音蔵、松三、音幸、シュッとしたイケメンぞろいで目を奪われました。
幕間のあとは、若手が菅原伝授手習鑑の車引き・佐太村賀の祝いの場へと続きます。
昨年の稚魚の会・歌舞伎会合同公演レポの様子はこちら!