大阪松竹座の7月大歌舞伎の演目をご紹介します。私が、博多座を我慢して大阪松竹座に行くことを決めたのは、この演目の並びの良さです。そしてもちろん役者もそろっています。これは行かずばなるまいでしょう!(個人の感想なので、無視してください!)
昼の部
吉例寿曽我
曽我ものというと、「対面寿曽我」を思い起こしますが今回は「曽我の石段」という、がんどう返しが入るダイナミックな場面が入ります。がんどう返しとは、大屋根の上で役者が立ち回りをして、その大屋根がぐんぐんと90度垂直に回転して、下から違う景色が現れてくるというものです。同じ曽我ものでも色々なバージョンがあり、楽しめますね。
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京鹿子娘道成寺
これはもう踊りの大局。ひとときも目を離せない素晴らしい舞踊です。今回は菊之助。
安珍清姫の物語がベースにあるストーリー性のある舞踊です。
詳しくは別稿で。
沼津
ジャンルとしては仇討ちかもしれませんし、最後は悲しいものですが、ヒューマニックなストーリーです。前半はコミカルなのですが、それがコミカルであればあるほど、最後が悲しいのでなんとも。
沼津は2019年に2代目吉右衛門が歌舞伎座で演じた人間味溢れる十兵衛が私にとっては忘れられません。
また、客席降りがあるので、それも人気の理由の一つです。客席降りも、コロナ禍でできなかった演出の一つなので、大いに盛り上がりますね。
2020年3月には、歌舞伎座で幸四郎と白鸚で沼津が上演の予定でした。これがコロナで中止となり、配信用に無人の歌舞伎座で収録が行われました。
客席降りの楽しい場面をどうするのかと思っていたら、いつも通り客席を降りて楽しく話しながら、演じたのです。がらんとした歌舞伎座の客席。ここにはたくさんの観客の笑顔があるはずでした。悲しかった。悔しかった。ある意味衝撃的な「沼津」でした。やっている役者もすごいな、流石だなと思いながら配信をみたものです。今では上演の記録にも残っていない幻の上演ですね。
夜の部
俊寛
今でも忘れられない吉右衛門の俊寛ですが、今回は仁左衛門。どのような俊寛を演じてくれるのか、期待でワクワクします。
仁左衛門の俊寛もお年を考えればもう見られないかもしれません。見られるかた、ぜひ大阪松竹座へ!GO!GO!
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吉原狐
俊寛のような壮絶な最期の出し物のあとは、やっぱりほっとする出し物がいいですね。
吉原狐は、ほのぼのとした人情噺。
早とちりでおっちょこちょいの芸者のおきちは、落ち目の男を見るとすぐに惚れてしまうので、吉原狐とあだ名されているそう。そのお吉を演じるのが米吉!ピッタリな気がします!
その父三五郎が幸四郎。肩肘はらず、楽しく笑って打ち出し。かな?
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上演スケジュール
初日7月3日(月)→千穐楽7月25日(火)
休演日10日(月) 18日(火)
チケット金額、売り場
1等席18000円
2等席9000円
3階5000円
チケットは、現地、または
にて購入できます。