本日、インバウンド歌舞伎ツアーでした。
今日のお客様は、アメリカの学校の先生ジョンさんと助産師学校の先生をされていたクリスさんご夫婦。
月曜に70歳になったばかりのジョンさんは、日本に来る途中の飛行機でサプライズでお祝いをされたとかで、いたくJALに感謝していました。
65歳まで働いて、その後はお二人で世界中を旅しているそうです。とっても仲の良いお二人でした♪
そんなお二人はなぜ歌舞伎に興味をもったのでしょうか?
伺ってみると、なんとジョンさんが30年ほど前に、アメリカに来た歌舞伎を観て印象に残っていたからだそうです。
なんと!すごいですね。30年前にアメリカに行った歌舞伎役者さん、グッジョブですよ。
ちょうど雑誌「演劇界」に平成歌舞伎渡航地図というのが載っていたのでみてみました。平成元年に猿之助(現 猿翁)がニューヨーク・ワシントンでやっていますし、平成2年には吉右衛門と宗十郎がアメリカ各地12ヶ所も回っているんですね。きっとこのころに、歌舞伎を観て印象に残っていたんでしょう。ずごい!
定年後、若いころに気になっていた伝統芸能を観に行く旅なんて、とても素敵ですね。
今日はチケット売り出し前の時間を利用して演目説明をし、「寿曽我対面」を観劇。終わったあとで、クリスさんがすごいマジな顔で、キッと私を見たので、「わかりにくかったのか?つまらなかったのか?」とギクっとしたら、
「ア メ イ ジ ン グ!」と!
そして、「歌舞伎役者の歩き方、声の出し方、化粧、衣裳、すべてにおいて素晴らしい。伝えようとする気持ちがすごく伝わってきた」と言ってくれて、圧倒されたと。とてもうれしかったです。
ジョンさんも「とてもパワフルだった」と。
歌舞伎役者の皆さまにも伝えたい!
そして、朝比奈の中の人がこの人ですよと歌昇クンの歌舞伎夜話のときの画像をスマホで見せたところ、
「おーーーー!キューーーーーート!ハンサムボー―――イ!」ととても驚いていました。
木挽町広場でもあれこれ興味深く眺め、興味津々のお二人。
歌舞伎座ギャラリーへ!
小道具で遊んだり、写真を撮ったりしたのですが、ちょうど映像が愛之助の「梅王丸ができるまで」だったので、化粧に興味を持っていたクリスさんにはぴったりだと思って、観ました。案の定、とても喜んでいました。そして、愛之助さんのことも、お気に召したご様子(笑)
「梅王丸ができるまで」というのは、梅王丸というキャラクターを作るまで、つまり隈取をして、衣裳を着て舞台に出るまでを撮った15分ほどの動画ですが、とてもお勧めですよ。
何しろ衣裳を着つけるのが、男5人がかり。布団のような着物を着せ、大繩のような帯を締め、汗だくで大変なのです。それを見るだけでも、「歌舞伎ってなんてすごいんだ。歌舞伎役者って半端ない」と思えますよ。何度見てもおもしろい。
ほんの4時間ほどのお付き合いでしたが、一期一会。たくさん握手をして、覚えたての「アリガトウ」をたくさん言ってくれて、お別れしました。
明日は野球をみて、京都に行くそうです。良い旅を!
そして、通訳さんは今回もすばらしかったです!
サポートありがとうございました。