時系列が前後しますが、名古屋に行ったときに徳川美術館 に行ってきました。
目的は今やっている秋季特別展 『魅惑の源氏物語』!
大河で「光る君へ」を見ていることもあり、よし、行ってみようと思いました。
以前徳川美術館に行ったことはありますが、企画展はひな祭りでした。それはそれは豪華で緻密でみやびで美しかったのですが、今回はまたまったく別の魅力を楽しめそう。
ただし私はあまり源氏物語に精通しているわけではなくて、その点理解できるかなあとちょっぴり心配だったのですが、とても面白かった。
名品コレクション展示では、武家のシンボルとしての武具・刀剣(第1展示室)はずっしりとした存在感のある刀がたくさん見られました。ものすごい迫力です。
▲もう少し足を広げたほうがよくない?
第2展示室は大名の数寄~茶の湯~
第3展示室は大名の室礼~書院飾り
第4展示室は 武家の式楽~能~
こちらは最近、能を観ていることもあって、以前は素通りしたような気もしますが、興味深くじっくり見ました。能面や能装束。
第5展示室は大名の雅び~奥道具
国宝の「初音の調度」が目を引きます。3代将軍家光の長女・千代姫が尾張2代光友に婚嫁するときに持参した調度で「日本一豪華な嫁入り道具」と言われています。
ここまででも結構見ごたえがありますが、「魅惑の源氏物語」はこの先。
源氏物語に精通していなくても藤原行成著「権記」や藤原実資の「小右記」、清少納言の描かれた絵、それからもちろん源氏物語絵巻などが見られて、その都度大河ドラマの登場人物が目に浮かびます。(紫式部を取り巻く人々)
また、ドラマで描かれたあのエピソードが絵になっている!などの発見もあって楽しかったですねえ。
たとえば、御簾から猫が飛び出ていってしまい、開いた御簾から顔を見られてしまったとか。『源氏物語』では女三の宮や女房たちが御簾の陰から夕霧や柏木が蹴鞠を楽しむところを見ていたのだけれど、子猫につけた紐が御簾にひっかかり女三の宮の姿が柏木に見えてしまうんですね。「光る君へ」ではそれを連想させるエピソードとして挿入されていましたね。
紫式部観月図では、石山寺に参詣した紫式部が月を見ているところ。ありましたね、ドラマでも。
平安・鎌倉時代、室町・桃山時代、江戸時代と脈々と語り描かれ続けてきた源氏物語の写本などを見ていると、いかに源氏物語が日本中で愛されてきたのか実感がわいてきます。
書ばかりではなく、香道で使われる香箱、能の題材として、そして浮世絵として。
1000年をかけてひとつの文化として成立しているのだから本当にすごいですね。紫式部。
もうすぐ「光る君へ」も終わってしまうのかな。寂しいけれど、もっと知識があればもっと楽しめるのだろうなあ。
▲蹴鞠で使われる玉。
全部観終わって、さすがに疲れたのでティータイム。
おいしかった。
さて外に出ると、庭園があり、こちらも大変よきでした。
展示は入れ替わるので、いつ行っても楽しめそうな徳川美術館でした。
また行きたいー!