「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

第30回稚魚の会・歌舞伎会合同公演~今年も清く楽しく清々しく♪

今日は稚魚の会・歌舞伎会合同公演の千穐楽に行ってきた。

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傾城反魂香 土佐将監閑居の場

中村吉兵衛今年で合同公演を卒業とのことで、気合の入ったども又だった!

吉右衛門の面影が随所にみられる吉兵衛のども又。なつかしや吉右衛門

最後は、明るい幕切れだが、吉兵衛さんこんなに明るいんだと思うほど、ピュアで明るく、かわい気のあるども又だった。

これで吉右衛門門下がいなくなるとは寂しい限り。

播磨屋!」「播磨屋!」と大向うがたくさんかかった。

 

そうそう、修理之助の蝶也くん。姫君を助けに階段を駆け下りるとき、ちょっと踏み外しておっとあぶねえ!状態になって、吉兵衛さんが「お!」っとなった場面があったが、ケガとか転倒などなく、かえって緊迫感あふれたシーンとなり、よかった^_^

女房おとく 竹蝶 又平への愛が感じられた

将監北の方 春希 慈悲深さ、落ち着きがあった

土佐将監光信 音蔵 むずかしいのね、このお役。ずっしりした貫禄はなかなか出せないと思う。

 

あらすじ、みどころはこちら。

munakatayoko.hatenablog.com

太刀盗人

大正6年初演。

真面目な田舎者万兵衛とすっぱ(スリ)の九郎兵衛。狂言長光』を舞踊化したもの。万兵衛から刀を取って自分のものだと言い張る九郎兵衛。

目代(代官のこと)がやってきて事情聴取をし、刀の由来の聞き取りを行う。万兵衛はスラスラと答えるが、それを横で聞く九郎兵衛は、それをまねて答えてしまうため、いつまでも決着がつかない。太刀の銘、刃の様子など踊りながら説明していく万兵衛に、次第に追いつかなくなっていく九郎兵衛。

 

すっぱの九郎兵衛は市川新次。声が大きく動作も大きく、こっけいな九郎兵衛の様子がよく現れていて、客席からも思わずクスクス。

 

万兵衛はやゑ亮。純朴というか間抜けというか人の良さ全開の万兵衛さん。

 

乗合船恵方萬歳(のりあいぶねえほうまんざい)

最後の演目はこちら。渡し舟を待つ様々な人たちがひとりずつ踊りを披露するというものだから、一人ひとりがしっかりと主人公になる出番があってそれぞれよかった。

・家之助の萬歳鶴太夫、音幸の才造亀吉がゆとりあるおかしみ。

・彌光の白酒売おふじ 丸くてかわいい。白酒がよく売れそう(*^。^*)

・音蔵の芸者春菊 音蔵の女方は初めて見たかも!すごくきれいでビックリ!顔が小さくて、かわいいからなあ。女方の方が向いているかもしれない。少なくとも『ども又』の土佐将監光信よりはよかった。

・梅大の大工芳松 いい男♪

・扇五朗の通人杏雨 扇五朗は太刀盗人のときの目代より、こちらの通人の方がよかった。目代では烏帽子までつけているので、ただでさえ背が高いのに、ひょろひょろ感がでてしまっていたけれど、通人ではすらりとした粋な人に見え、着物の裾裁きまできれいに見えた。

・蝶也の田舎侍 青々したひげ面で楽しそうに踊っていた。

・好蝶の女船頭お浪 う~ん色っぽい。

 

最後は全員の総踊り。レビュー感があってよかった。

清々しい気持ちで、浅草公会堂を後にした。

また1年頑張って来年素敵な舞台を見せてください。

 

携帯問題について書きたいが、清々しくこの稿を終わりたいので別稿にする。

こちらに書いた↓

munakatayoko.hatenablog.com