「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

12月の歌舞伎座演目紹介~今年の観劇納めは何部?

12月は3部構成となります。3部構成のいいところは時間が短いこと。だからお値段も1部だけなら少しお安めで楽しめる。さくっと観てさくっと帰る。あとは銀ブラもよし、ゆっくり食事もよし。何かとあわただしい師走なので、あちこち買い物に走り回るもまたよしですね。

 

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第1部 化け猫伝説と初音ミク 歌舞伎座に降臨  11:00開演

 ・旅噂岡崎猫(たびのうわさおかざきのねこ)

幼子を連れて岡崎宿の外れまで来た夫婦は無量寺に泊りますが、そのお寺を預かるおさんという老婆はなんと猫の化け物~!

 

みどころはやはり老婆、実は猫の化け猫でしょうか…。夫婦役が橋之助と新悟なので美しい夫婦が恐怖に顔をゆがめるところが楽しみ。そして待ってました老婆は、ゲテモノ化け物、老人、老婆、凛々しい立ち役、女方なんでもOKの巳之助!

これは楽しみですね!

上のポスターに、ひょっこり化け猫さんも載ってるので見てやってください。

 ・今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)

ついに超歌舞伎が歌舞伎座にやってきました。

超歌舞伎というのは中村獅童が始めたバーチャルシンガー初音ミクとのコラボ作品です。何も知らないで古風な歌舞伎を期待していくと、ペンライトはある、大向こうは飛び交う、電子音がピコピコでびっくりしちゃうかもしれません。

でも大いに楽しんでみてはいかがでしょう。

2016年に始まった「超歌舞伎」は様々に進化をしてきましたが今回は初演の「今昔響宴千本桜」です。

獅童初音ミク獅童長男小川陽喜クン、國矢といった常連はもちろんですが、獅童次男の夏幹クンが初お目見えをすることや、勘九郎七之助が出演することも話題です。中村兄弟は「自分たちが出ることで、他の役者さんたちの役が小さくなるようなことがないように」という条件付きで出ることにしたそうで、ホントいい人。

中村兄弟がこんなことを言うには理由があります。それは、超歌舞伎では獅童が役の付かなかった人たちをどしどし引っ張り上げてきたことに、大きな意義があるからです。國矢もついに、2022年の超歌舞伎2022でリミテッドバージョンで獅童演じる主役を演じました。

2016年に始めたころは多分邪道扱いだったと思いますがついに歌舞伎座本興行での舞台とあれば、今まで関わってきた人たちもさぞ感慨深いことと思います。ペンライトを振り振り師走の歌舞伎座。いかがでしょう。

 

第2部 ダイナミックな舞踊と忠臣蔵スピンオフで師走を味わう 2:45開演

 ・爪王(つめおう)

ある鷹匠が「吹雪」という鷹を飼っています。そこへ狐の被害に困った庄屋が狐退治を依頼に来ます。「吹雪」と狐は死闘を繰り返します。

「吹雪」が七之助。狐が勘九郎。そして鷹匠は彦三郎です。

 

動物文学作家の戸川幸夫作品を平岩弓枝が脚色したというこの作品は中村屋所縁の舞踊劇です。

「吹雪」と狐の結末はどうなるのでしょうか。幻想的な舞台が楽しみです。

 ・俵星玄蕃(たわらぼしげんば)

やっぱり年末は忠臣蔵が観たいっ!と思うのは私だけではないはず。当たり前のように年末にはテレビでも映画でもかかっていた忠臣蔵が今ではなんだか寂しい限り。

でも松緑さんがそんな気持ちを察してくれたか。俵星玄蕃は、忠臣蔵討ち入り前夜と当日の物語で、しかもハッピーエンドだというではありませんか。あたたかい気持ちにさせてくれたらありがたいですね~。

 

第3部 ファンタジーの世界を楽しむ 5:45開演

 ・猩々(しょうじょう)

能の猩々が元になっています。お酒が好きな猩々という妖精さんと酒売りの舞踊劇です。

あらすじはこちらに。

munakatayoko.hatenablog.com

今回、猩々という妖精は松緑勘九郎。酒売りは種之助。踊り達者な3人ですからキレのよい猩々が見られそうです。猩々の赤い毛、赤い衣裳にもご注目。美しいです。

なんと猩々のモデルはオランウータンだそうですよ!

 

 ・天守物語(てんしゅものがたり)

泉鏡花の独特の世界が繰り広げられる幻想的、耽美的な世界。玉三郎が長く演じてきましたが、今年の5月姫路城公演で七之助が演じて好評だった舞台を今度は歌舞伎座で上演です。そして、姫路城の公演では玉三郎は演出のみでしたが、今回は亀姫役でご出演!

 

七之助が演じる主役は富姫ですが、亀姫というのは富姫の妹的存在。遠く岩代国猪苗代からやってきます。そのお土産が、お話の発端となるわけですが。

 

七之助の富姫。亀姫の玉三郎、そして美しくも若き鷹匠、姫川図書之助は、5月の姫路公演と同じ、虎之介です。

ひたすら美しい幻想的な舞台です。

上演スケジュール

初日12月3日(日)→千穐楽12月26日(火)

休演日11日(月) 19日(火)


チケット金額、売り場

1等席16000円
2等席12000円
3階A席5500円
3階B席3500円
1階桟敷席17000円


 
チケットは、歌舞伎座木挽町広場チケット売り場、または

チケットWeb松竹

 にて購入できます。

 
歌舞伎座アクセス

東京メトロ日比谷線・都営浅草線銀座駅[3番出口]
東京メトロ銀座線・丸ノ内線日比谷線 銀座駅[A7番出口]徒歩5分
◯ JR・東京メトロ 東京駅 タクシー10分

 

ではお楽しみに~♪