「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

大河への道~志の輔らくご

行ってきました。志の輔らくご。面白かった!

 

 

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どれも新作落語です。

 

「はんどたおる」は、夫婦のすごく日常的なあるある会話で、私は自分の家を見ているようでおかしくておかしくて笑いっぱなし。ダイエットとは何ぞやとか、何をもって「お得」と感じるかとか、少しずつ価値観の違いを感じざるを得ない夫婦のすれ違いがまさに「我が家」! 大ウケで笑っていた皆さんも、思い当たる節があるのでしょうね。

 

「はんどたおる」がめっちゃくちゃパーソナル、家庭的な話だったのに反して、二つ目の「ガラガラ」は仕事場での話。仕事場といっても、小難しいIT業界とかそんなんじゃなくて、舞台は商店街の抽選会。ガラガラはあのグルグル回して、玉がポロンと出て、色によって1等2等と決まる、あれです。

ちょっとしたごまかしがどんどんごまかしきれなくなって、どうしようもなくなっていく話で、ちょっとシュールで、ハラハラしつつやはり笑っちゃう。

「どうすんの?え?どうすんのよ。あんなにお客さん来ちゃっているし、もうこのままじゃ来年、この商店街はなくなっちゃうよ」ってところまで、商店街のおっさんたち、追い詰められます!志の輔さん、容赦ないわ~。

 

3つ目が「大河への道」。大作です。

伊能忠敬と言えば、多くの人が知っていると思うけれど、志の輔さんは千葉県佐原市に行ったときに、時間が余ってふらりとはいった伊能忠敬記念館が非常に印象に残り、このお話を作るに至った由。

だって、すごいじゃん?ドローンもグーグルもなんにもない時代に、徒歩で日本中を歩いて回って、ほぼ寸分たがわず正しい日本地図を作っちゃったってのが伊能忠敬でしょ。

 

でぜひ落語にしたいと思ったんだけれど、思ったより伊能先生、地味。偉い人が苦労の末偉業を成し遂げたというなら、講談の方が似合うよなー。というわけで苦労した結果、できた作品がこの「大河への道」。

伊能先生のいた江戸時代と、何とか伊能先生の偉業を日本中に知らしめたいと、NHK大河に推す現代の市役所の面々との話をリンクさせた話。

 

ネタバレになっちゃうからこれ以上言わないけれど、面白かった。

構成もさることながら、お話のリズム感とか、ストンと落とす間の良さとか、本当に絶妙ですね。私は志の輔落語は2度目でしたが、これからも志の輔さん追っかけます。

で、この「大河への道」ですけれど、なんと中井貴一から「ぜひ、映画化したい」と電話で要請があり、それが実現し、今年の5月封切りだそうです。

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中井貴一のコメディは私も大好きなので、これまた楽しみ~。