松本城に行ったあと、ぶらぶらお散歩。
おみやげを買ったあとは、松本市立博物館へ。
■2階企画展「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」
地元で作られている松本てまりのモビールが来館者を迎えてくれます。
今回こちらに寄った目的は、企画展で「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」をやっていたから。
さっそく2階に行ってみました。見たことのある浮世絵、ない浮世絵とありましたが、すいていてゆったりと楽しめました。
全体をテーマごとに7章に分けて、50点を超える浮世絵や浮世絵に描かれた小道具、また浮世絵を作りかたを説明した動画なども観ることができました。
■ 歌舞伎を思い出しながら浮世絵を楽しむ
歌舞伎の演目を思い出しながら楽しく見ました。特に印象に残ったものをご紹介します。
士農工商の内 工(歌川国貞)第3章 江戸の風俗
江戸時代には花形の職業、大工たちが描かれています。筋骨隆々の大工たちは梁の上で材木を運んだり、移動したり。材木の直線と体の曲線や向きが、いい具合にマッチしていて、とても躍動感にあふれた絵です。歌舞伎の「め組の喧嘩」を思い出します。(あれは大工ではありませんが)
契情五軒人 大文字楼本津枝 (渓斎英泉) 第4章 ファッション
豪華な衣裳に身を包んだ傾城が一人。鶏や花など、着物に刺繍された細かな模様がゴージャス感を増しています。それをまた版画にしているところがなんともすごいところです。今月は何度も観ることができた「籠釣瓶」の八ツ橋を思い出しながら観ていました。
美人傾城いろはたんか ヌ 若那屋内 若那(歌川国貞)第4章 ファッション
こちらも同様。
五十三駅 岡崎 (歌川国芳)第5章 いろいろな動物
5章には、キツネ、ネコ、クジラ、十二支の動物たちなどが登場しましたが、歌舞伎と言えばこれ!「岡崎の猫」でしょう。
中央にはぎょろりと目をむく大化け猫、燈籠の油をなめようとしている婆、踊る猫。まるで舞台そのままの迫力のある作品です。
■浮世絵体験もやってみた
浮世絵の版画は大変精巧で緻密なものですが、原理は簡単。それがよくわかるのは簡易な体験です。
私もやってみました!説明だけだと難しく感じますが、なるほどこういうことかと腑に落ちました。
■酒井コレクションとは
酒井家の6代目当主酒井平助義明の浮世絵収集に始まり、7代目~10代目と約200年にわたって収集された浮世絵が「酒井コレクション」と呼ばれています。1982年に後世にこの浮世絵コレクションを伝えるべく「浮世絵博物館」が、松本に設立されました。機会があればぜひ、浮世絵博物館に行ってみたいと思います。
3階は常設展で松本の歴史や地理がまるわかりです。子供向けの説明もわかりやすくて、親子で行くにもいいと思います。
浮世絵の企画展はもうすぐ終わりですが、もっと見たければ日本浮世絵博物館に行けばまた見ることができますね。
松本市立博物館はこちら
matsumoto-city-museum.jp
日本浮世絵博物館はこちら
www.japan-ukiyoe-museum.com