波乱万丈の5月でした。
6月も当初は左團次も出る予定だったのに、亡くなってしまって演目変更。そしてまさかの猿之助休演で、傾城反魂香は演目は変えず、役者が変更となります。
ドラマならいざ知らず、リアルでこんなにいろいろ続くとちょっと神経が参ってしまいますね…。いやいや私なんぞの神経など大したことはないのですが。
6月は、平和に終わるとよいのですが…。切に祈ります。
昼の部
傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
土佐将監閑居
浮世又平住家
「戯場花名画彩色」(かぶきのはなめいがのいろどり)
中車が、猿之助のサポートのもと長いお芝居の主役を張ることになっていましたが、残念なことになってしまいました。
代役に選ばれたのは壱太郎くん。獅子奮迅の活躍ですね、27日まで明治座。お家の吾妻流の大切な会アヅマカブキが28日にあって、そのあとからのお稽古でしょうか。
6月3日の初日に向けて、頑張ってほしいです。
傾城反魂香(けいせいはんごんこう)のあらすじはこちら
今回私がとても楽しみにしているのは、上の記事でも書いていますが、通常かからない「浮世又平住家」が上演されることです。いつもは「土佐将監閑居」で、お姫様を助けに行くところで終わるのですが、このあとの「浮世又平住家」では戦いに出た又平が、大津絵をどんどん描き、そこから飛び出してくる奴や藤娘たちといっしょに、悪人と戦い銀杏の前を救い出すそうです。
それ、観たいなー♪と以前のブログでも私書きましたが、やっとみられるわけですね。楽しみです。
児雷也(じらいや)
大蛇丸によって滅ぼされた家の子ども、綱手、児雷也が仇討ちをするお話です。もともとの長いお話を、河竹黙阿弥が歌舞伎化しました。
仙素道人から児雷也は蝦蟇の術を受け、綱手姫はなめくじの術を受けます。と聞くだけで、大がかりな仕掛けが楽しみになるではありませんか。
綱手が孝太郎
仙素道人を松江がつとめます。
扇獅子(おうぎじし)
扇獅子は、明治30年頃作られました。日本橋の四季の風景をえがいた作品で、お正月、春の訪れ、青葉の季節、夏の様子、秋も寂しくなく、河岸に来る船など活気に満ちた様子、そして冬には雪景色。
こちらが左團次さんがなくなったことによる演目変更です。左團次さん亡くなってしんみりとならないようにという配慮なのか、ぱあ~っと晴れやかな若き美しい人々が、よくまあ急な招集だったのに集まったよなあと感心しきり。
福助を筆頭に、壱太郎、新悟、種之助、米吉、児太郎と若手の美しどころが大集合です。梅枝が博多座で不在なのが残念ですが、博多座で頑張っていますね。
ぱあ~っときれいに華やかに目の保養で、昼の部打ち出し!
夜の部
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
義経千本桜というのは、長いお話の中に、3人の主人公がいます。
2段目は平知盛。3段目がいがみの権太。4段目は狐忠信です。
今回は3段目と4段目の切場の川面法眼館です!
すし屋から、川面法眼館は全然別のお話だと思ってください。さっきの話からどうやってこうなるの?と考えていると、混乱します。
2段目 木の実、小金吾討死 すし屋
義経千本桜の中では、世話物仕立ての2段目。いがみの権太という親泣かせのヤンキーが、親を助けようとしたのですが、その気持ちが親に通じる前に悲劇がおこってしまいます。
すし屋は単独でかかることが多いのですが、今回は仁左衛門!仁左衛門が権太をやるときには必ず「木の実」から上演します。ヤンキーながら、女房にも息子にも情が深く、もともと冷たい男ではないことがわかるので、グッときます。本当にいつでもここからやってほしい!
今回は仁左衛門の絶品の2段目、しっかり見たいですね!
小金吾討死も、切ないですよ。仁左衛門の孫の千之助。前回の南座でもとても哀れでよかったです。期待大です。
詳しいあらすじはこちら
4段目川連法眼館
義経から初音の鼓を預かった静御前。家来の忠信を連れて、義経を追いかけていきますが、なんだか忠信の様子がおかしい。実は偽忠信で、その正体はキツネでした。
なぜ狐が忠信に化けたのか。それは、哀しいかな。初音の鼓の皮が狐の両親だったからなのです。最後に義経に鼓をもらって、喜び喜び山に帰っていく狐が愛らしくてたまりません。詳しくはこちら!
munakatayoko.hatenablog.com狐忠信は松緑。
松緑は音羽屋ですので、最後の宙乗りはないパターンですがけなげな狐を演じてくれるはず。
上演スケジュール
初日6月3日(土)→千穐楽6月25日(日)
休演日12日(月) 19日(月)
チケット金額、売り場
1等席18000円
2等席14000円
3階A席6000円
3階B席4000円
1階桟敷席20000円
にて購入できます。
歌舞伎座アクセス
◯ 東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅[A7番出口]徒歩5分
◯ JR・東京メトロ 東京駅 タクシー10分
ではお楽しみに~♪