ロープウェイに乗って、展望台まで行く。
12月に須磨に行った時のブログがあるので今回の詳細は省くけれど
https://munakatayoko.hatenablog.com/entry/2022/12/27/200012
ただ今回は天気がよかったので、良い景色を観ることができたのが何より!
ここが鵯越でないにせよ、この地形に似たようなところから義経たちは馬に乗って走り下りたのだ。切り立った山から見下ろすとすぐに浜辺。いかにもいかにも「鹿なら下りられるか、(いや鹿でも無理でしょう)」とプルプルと震えが来そう。
遠浅の海が美しい。ここから見える浜辺でたくさんの兵士が亡くなった。
平知章は平知盛の息子で敵に囲まれついに知盛と監物太郎頼方と主従3騎だけになってしまう。知盛をを狙う敵将の間に入って知章は討たれてしまう。
知盛はほうほうのていで馬を泳がせ何とか宗盛の船まで泳ぎ着き、助かる。
この時泳いで知盛を助けた名馬が井上黒。
船には人がいっぱいで知盛は乗せられても馬は乗せる余地はない。
阿波民部重能は、このまま馬を返せば敵の馬になってしまうから射殺そうとするのだが、知盛は「だれのものともなるなら、なれ。わが命を助けたものを射るべきではない」と毅然と言ったので、殺されなかった。
井上黒は、しばらく船から離れず一緒に沖へと泳いだけれど、次第に船は遠ざかり、ついに諦め、岸へ向かって泳ぐ。
やっと足がたつほどの浅瀬に来ると、船の方を振り返って、2,3度いなないた。
その後陸に上がって休んでいたところ河越小太郎重房がとらえて後白河院に献上した。
という井上黒の話は、とても心にしみる話だ。この遠浅の海を見ていると、井上黒の泳ぐ姿が彷彿としてくるようだ。
父を守って死んだ知章。知盛と井上黒との心の通い合い。子を思い、さめざめと泣く知盛。これ以上愛馬の命までとても奪えなかったのだろう。敵のモノになってもいいと思って助けた心。そして幸せに命を全うした井上黒。
そんな姿を「道行再考」ではエピソードとしていたので、余計グッとくるものがあった。
夜は神戸で「平家物語講座」受講者とともに貸しスペースで修了式となった。
さすが関西。貸しスペースにタコ焼き器が備品としてあり、タコパとなり、大いに盛り上がったのだった。
東京から参戦組はタコ焼きを焼くのは初めてとその手もおぼつかなく、一から教えてもらう体たらく。
スルスル、クイクイっと鮮やかにたこ焼きを返していく関西勢。
オンライン講座だったので初めて会う方もいるし、当方口下手。ドキドキするはずがたこ焼きのなせる業か、手も動かし、口も動かし、まるで周知の親戚の如く、楽しい夜は更けたのでした。
さて、3日目は京都♪
→続く