21日は「役者と製作者が語る国立劇場の歌舞伎」に参加してきました。
日本芸術文化振興会理事の大和田文雄さんと、中村又五郎さんの対談。
今年の秋に閉場となる国立劇場ですが、国立劇場における歌舞伎公演はどんな方針でおこなわれているか。また、又五郎さんの国立劇場での思い出や、たくさんの名優との思い出、芸談など尽きぬお話にあっという間の1時間半でした。いろいろお話が出た中で、ここでは国立劇場にまつわるところを書いておきます。
国立劇場における歌舞伎公演はどんな方針でおこなわれてきたか
どんな方針でおこなわれてきたかというと
1:原典尊重
2:通し狂言
3:復活狂言
4:わかりやすい演出【鑑賞教室なども含め】
5:適材適所の配役
6:演出の統一
7:創作戯曲の奨励
の7つでした。
4までは多くの人が知っていたかと思いますが、(こちらを参照にしてね)
5については
ニンということだけではなく、将来のお役に向けて考慮したうえで、初役でやってもらうことも考えるということでした。
たとえば、今回種之助くんはお京と牛若丸です。やっぱり将来的にも「女方」が視野に入っているのかな、期待されているのかな、うふふとのことでした。大谷翔平ならぬ二刀流を期待されているのかな?
6は、歌舞伎は演出家がいませんが、あまり個人にお任せですと演出がバラバラになってしまうため、国立劇場では統一ある演出を工夫とのこと。
7は、古典歌舞伎の保存復活は大切だが、歌舞伎の様式美と古典的技法を創作劇にも取り入れ、歌舞伎を現代に生かすことを忘れない。
ということでした。国立劇場の役割は大変大きいですね。
新国立劇場・施設
国立劇場の花道は、歌舞伎座の花道より若干長くて、歌舞伎座の見当でやると、「おっとっと。もう一歩」となってしまうこともあるとのこと、今度の新開場のおりには、もう少し短くなるかもしれませんね。
このほか歌舞伎座と比べて違うところ
そのため、傾斜をつけるために花道が長くなったとか。
また、
グランドロビーが出来て観劇しない人でも入れる
演芸場も同じスペースに入る
ワークショップなどもどんどん作っていく
ということが考えられているそうです。
これは、今まではおじいちゃんおばあちゃんが子どもたちを連れてくるのを、国立劇場は待っていたけれども、もうそういう時代でもないので、どんどん面白いワークショップなどを作り、誘い込んでいこうということだそうです。
ふーむ。
ちょっぴり、新国立劇場も楽しみになってきました。
どんどん提案募集中
また、新国立劇場に関しては、まだ中身をどういう風にするかは決めていなくて、これからどうしていくか相談して決めていくそうなので、いろいろ意見を出してほしいとのことでした。
ですので、私からは
幕見席の設置
椅子席は千鳥(前席とだぶらないようににする)
桟敷席の設置
などの意見を出したいなと思います。
みなさんもぜひどんどん出すとよいと思いますよ!