「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

12月の歌舞伎座演目紹介~團十郎襲名2か月目

2か月目の團十郎襲名興行です。

 

昼の部

鞘當(さやあて)11:00~11:21

もともとは、浮世柄比翼稲妻という長いお芝居で、名古屋山三が親の仇である不破伴左衛門を討つ話。その中から現在では「鈴ヶ森」と「鞘當」が上演されます。

 

名古屋山三と不破伴左衛門が吉原仲之町ですれ違ったときに刀がぶつかってしまいます。山三の恋人の葛城太夫をゆずれ、いやだの一触即発。

止めに入る人がいるけれども、二人は「このままおとなしく抜いた刀を収められるものか」と、収まらない。

そこで「じゃあ、お互いの刀を取り換えなさい」と一計。ところが取り換えた刀がすっぽりとうまく入るではないか。

 

山三の父が殺されたとき二振りあった刀のうち一振りが奪われていた。

さては!おぬし、父の仇!

 

といきり立つところを、なだめられて二人は立ち去る。

 

昨年の8月、不破伴左衛門が歌昇、名古屋山三が隼人、女房お新が新悟で、二人の間にサッと入って止めるかっこいい新悟に見惚れたものですが、その後隼人と歌昇がコロナにかかり、これは絶対新悟も…と思ったら、その時はかからなかったんですねえ。

コロナって不思議。新悟ちゃんも不思議!と思ったことでした。(その後別のときにかかったかな)

 

いずれにせよ、短いけれど、鯔背でかっこよく、華やかな一幕です。

今回バシっと止めるのが奇数日は留女、猿之助! バシっ!

偶数日は、留男 中車!ビシっ!

 

中車は、一連の騒動以来、久々の舞台です。どんな風かなあ。

私は猿之助を観に行きます!

 

こういう短くて華やかな演目を幕見でいろいろな人に見てほしいんですけれどねえ。

 

幕間20分

京鹿子娘二人道成寺 11:41~12:51

京鹿子娘道成寺は、本当にすばらしい演目ですが、今回は二人道成寺。花子が勘九郎菊之助です。花子はもちろん一人でも美しいのですが、二人道成寺の美しさは、一対になり、まるで影のように、つかず離れず二人の花子が美しく舞います。とても豪華な配役です!

 

もう一つ今回の特徴は、押戻しがあること。大館佐馬五郎扮する團十郎が、怨霊である花子を退散させるために花道から本舞台へ押戻します。

 

美しい道成寺に荒事の力強さが加わって、素晴らしい舞台になるのではないかと期待します。

 

幕間35分

歌舞伎十八番の内 毛抜 1:26~2:26

小野小町の子孫春道の屋敷では、姫君が、髪の毛が逆立つという原因不明の病に。そこへ登場するのが粂寺弾正。粂寺弾正がその不思議な謎を解くという奇想天外な楽しいお話で私も大好きなんですが。粂寺弾正を演じるのが新之助ということで、どうなんでしょうか。

大人がやる役かと思いますがどうなるのか、しかと見届けたいです。

夜の部

口上 4:00~4:22

今月は先月より多いよう。にぎにぎしくやってほしいものです。

白鸚、休演とのことで心配されます。

 

幕間25分

團十郎娘 4:47~5:13

これは團十郎の娘である市川ぼたんちゃんが勇ましく踊ります。「近江のお兼」という演目を、少し演出変えてやるのかな。勇ましい力自慢の娘が暴れ馬を手なづけ、晒をブンブンとまわして華やかです。さながら江戸時代の新体操リボンの部かな。

 

幕間35分

助六由縁江戸桜 5:48~7:48

こちらは先月と同じですが、今回は5~15日は揚巻を玉三郎。16~26日を七之助

白玉は、5日~15日を菊之助、16日~26日を梅枝。

満江(助六が頭が上がらないおっかさん)を5日~15日が吉弥。16日~26日が玉三郎

ということで、玉三郎の揚巻は多分これが最後ではないかと思われるので、見逃せないのです。絶対に。

 

梅枝くんの白玉は11月に観たので、ごめん。今回は5日~15日の揚巻玉三郎、白玉菊之助のときに行きます!

 

では、皆様どうぞご無事で、師走を乗り切りましょう。