「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

「劇評」7号がでました

「劇評」第7号が出たと聞き、歌舞伎座3部を観るついでに早速買ってきました。

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7号は9月に歌舞伎座を始め各地で上演された歌舞伎他の劇評やコラムが掲載されています。9月の歌舞伎座と言えば秀山祭でしたから、これはもう私にとっては読みごたえたっぷりの充実号でした。

 

「最近劇評って見ないな」。そんなツイッターのつぶやきを観たのがいつだったか、そんな風に思っている方も多いかもしれませんね。そんな方はぜひこの「劇評」をご覧ください。

 

ペラペラの冊子だね?と侮るなかれ。大変充実した執筆陣です。それには理由があります。

 

「劇評」が創刊したのは、今年の4月です。月刊誌「演劇界」が突然の休刊となり、毎月の劇評を読むことができなくなりました。

 

「演劇界」休刊発表の翌日、編集長が木挽堂書店を訪れてご主人の小林さん相手にいろいろとお話をされたそうです。あくまでも「休刊」だと話されて帰っていった由。

 

きっと眠れぬ夜を過ごしたことでしょう、小林さん。

「雑誌がなくなることで、舞台写真は筋書や映像そのものが記録されるし興行データは日本俳優協会がつくっていくだろう。そうするとなくなるのは劇評だ」。夜半に目が覚めた小林さんはそう考えました。少しでも未来の歌舞伎ファンや研究者のために記録を残せればと「演劇界」の劇評を書いていた方に連絡を取り、快諾をいただいたうえで4月に「劇評」創刊号を出すことができました。

 

それで充実したラインナップなのですね。

 

これは、次の新しい「演劇界」ができるまでの「つなぎ」だそうです。今回で早くも7号となりました。

 

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上記の経緯については創刊号に詳しく載っています。

 

段々分厚くなって、当初の500円から現在1000円になっていますが、まあ雑誌1冊分以上の値打ちは十分にあると思います。ぜひ一度手に取って読んでみてください。

 

木挽堂書店は、歌舞伎座横の木挽町通り茜屋珈琲店の横の階段を上った2階です。

始めていくとちょっとびっくりするお店です(笑)。

 

次の「演劇界」ができることを祈りつつも、「劇評」も毎月楽しみにしています。がんばってほしいです。

 

■木挽堂書店 中央区銀座4-13-14-2F