「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

2月の歌舞伎座、演目見どころ、チケット、スケジュールなど

3部制が定着した感もある歌舞伎座。2月も一つの部には舞踊ひとつと、お芝居ひとつです。1月に若干値上がりした料金はお正月のためかと思いきや、2月も据え置き。うーむ。松竹さんも大変厳しい状態であることを考えると仕方がないとはいえ、こちらの財布も厳しいぞ。

幕見早く再開しないかな~。

 

ではさっそく2月の演目のご紹介です♪

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1部 緊張感あふれるセリフ劇と美しい舞踊と。

元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿

作られたのは1940年。作者は真山青果で、全10編の「元禄忠臣蔵」の中の5編目です。セリフもわかりやすいし、おもしろいです。真山青果ってセリフが膨大なので、役者さんは覚えるの大変だと思いますけれど。

簡単なあらすじ

時は松の廊下の事件の1年後。舞台は、甲府藩主徳川綱豊の別邸、御浜御殿。次期将軍とも目されている徳川綱豊は、浅野家の再興と浪士の仇討ちとどちらが義にかなっているのだろうかと悩んでいます。そこに赤穂浪士富森助右衛門がやってきます。浪士たちの真意はどこにあるのか、そして助右衛門は何をしに来たのでしょうか。二人の対面、そして探り合い、心のふれあい、緊張感の中にも最後の能舞台の背面の場は、いつまでも記憶にとどまる美しさです。

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石橋

文殊菩薩が住む清涼山。そこにたたずむ石橋に勇壮な獅子の精が現れて踊ります。能の「石橋」が元になっている「獅子物」のひとつで、勇壮な毛振りが見られます。

踊りのうまさでは定評のある鷹之資と近頃めきめきと力をつけている左近ふたりを従えて、錦之助ががっちりと締めてくれるでしょう。

 

2部 見逃せない仁左衛門の一世一代の碇知盛

春調娘七種

父の仇の工藤祐経を狙う曽我の十郎と五郎と言えば「曽我物」。「曽我物」にはいろいろありますが、この舞踊は、敵を前にいきり立つ二人とそれを諫める静御前の3人で、春の七草を織り交ぜた舞踊を踊るという、優美なもの。柔らかな十郎は絶品の美しさの梅枝!勇ましい五郎は梅枝の弟萬太郎。静御前仁左衛門の孫の千之助。

動く浮世絵そのものの美世界が繰り広げられるかと思います♪

義経千本桜~渡海屋、大物浦

義経千本桜。また狐が空飛ぶの?いえいえ違います。2段目は、主人公が平知盛です。歴史上は壇ノ浦で碇を巻き付けて入水自殺をし、安徳天皇も死んでしまい、平家は滅亡したことになっています。でももし生きていたら?というのが、この渡海屋、大物浦。

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今回何といっても特筆すべきは、片岡仁左衛門の一世一代であることです。一世一代というのは「もうこの演目はこれっきり、二度とやりません。最後です」ということなんです。

偉大なる俳優、仁左衛門。まだまだ活躍をしてくれると思いますが、この演目を見ることができるのは2022年2月が最後です。どうか多くの皆さん、この至芸を見て、目に焼き付けていただきたいです。

安徳天皇は小川大晴クンだ!(梅枝の長男) 安徳天皇はこのお芝居でとても重要な役どころです。とても楽しみです。

仁左衛門と大晴クンは、2020年11月に「毛谷村」でも共演していますね。大晴クンもとっても上手ですが、ぜひ仁左衛門との共演の一日一日を大切にして、覚えていてほしいです。

3部 世話物と舞踊で、肩の力を抜いて楽しむ

鬼次拍子舞

山樵に身をやつした平家の武将長田太郎が、白拍子と出会って、舞います。長田太郎は芝翫白拍子雀右衛門とのことですが、芝翫はコロナ陽性となり、1月の千穐楽から休演となりましたから序盤は代役になるかもしれませんね。巳之助あたりかしら。お早い回復を祈ります。

鼠小僧次郎吉

鼠小僧次郎吉といえば、悪い奴から金を盗み、貧乏人に配る義賊としておなじみ。でも河竹黙阿弥作のこの作品は、どうやらそれほど簡単な話でもないようです。お金を与えた貧乏人は、果たして幸せになれるのか。それはこのお芝居を見てのお楽しみ。

音羽屋が代々演じてきた鼠小僧次郎吉を、初めて菊之助が演じますが、蜆売りの三吉として長男丑之助クンが出るのも楽しみです。

菊之助の泥棒姿も、めっぽうカッコいいですな♪

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さて、みなさんはどの部を見たいですか?悩むのもまた楽し。オミクロン株も増えていますので、どうぞ皆さん無理をせずにご無事で。

そして対策をしつつ楽しくお芝居を見て、免疫力をアップさせていきましょう!

二月大歌舞伎上演スケジュール

2022年2月1日(火)~25日(金) 
第一部    11:00~13:18
第二部    14:30~17:05
第三部    18:15~21:17

終演時間1月31日発表になったので追記しました。

※開場は開演の40分前を予定
【休演】8日(火)、17日(木) 

チケット金額、売り場

1等席16,000円
2等席12,000円
3階A席5,500円
3階B席3,500円
1階桟敷席17,000円


チケットは、歌舞伎座木挽町広場チケット売り場、または

チケットWeb松竹にて購入できます。

歌舞伎座アクセス

東京メトロ日比谷線・都営浅草線銀座駅[3番出口]