「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog

すばらしき日本の芸能、歌舞伎。初心者にわかりやすく説明します♪

中村吉右衛門丈 休演 

 

今月、2部の七段目ですが、ショックなことが起こりました。

 

初日あけて5日目の1月6日、吉右衛門丈が舞台で足がもつれて倒れ、両脇を平右衛門演じる梅玉丈と後見に抱えられて、なんとか最後は、九太夫を討ち、見得も決まったとの一報。

 

声も、出から元気がないとの報告も寄せられました。

 

2020年の秋、吉右衛門丈は、内臓系だったか?(不確かです。)の手術を行っていたと雑誌のインタビューで語っていたという情報がありました。11月の「俊寛」は、声も抑え気味で新しい俊寛像かと思いきや、体調が悪かったのかと、驚きました。

 

それから、だいぶ日にちが立っているというのに、そんなに状態はお悪いのだろうか。

 

私の観劇は、その翌日7日でした。「どうなのだろうか。息も絶え絶えなのだろうか。たおれはせぬか。最後までできるのか。はたまた休演ということになっているのではないか」というような気持ちで行ったためか、それほど辛そうな状態には見えず、安心しました。

最後の九太夫を打ち据えるところでは、黒衣さんがさっと台を出し、座りながらの演技でしたが特に違和感はなく、にこやかにはれやかに「水雑炊をくらわせよ」で幕となったので、とりあえず安堵しました。ほっとしました。明るい気持ちにもなりました。

 

ただ、最悪の状態を想像していたため安堵したというだけであって、「今日で全快、やっほー!」とうわけではなく、毎日気にしていました。

 

頭をよぎるのは、何年か前の吉右衛門密着ドキュメントの「夏祭浪花鑑」を演じた後の吉右衛門丈の様子。舞台はがっつりとこなしていますが、そのあとは楽屋に行くまでのエレベーターのスイッチを押すのもままならないような、疲労困憊の様子。こんなに全力を使い果たして毎日舞台に立っているんだと、鳥肌が立つような思いがしたものです。

 

今月、あの姿ばかりがよみがえります。楽屋では倒れているのではないか。もちろん七段目の由良助は、夏祭りほどキツイお役ではありませんが、その分、体力は衰えている、舞台から降りればあんなふうなのだろうか。

 

毎日ツイッターでは、様々な情報が流れ、その都度ドキドキしておりましたが、ついに17日(日)、歌舞伎美人で吉右衛門休演が告げられました。

 

やっぱり相当きつかったのだ。コロナなどではなく、疲労とのこと。疲労とは…?

楽までには、復帰予定とのことで、入院もしていないということなので、大事はないと思うけれども、無理はしないでいただきたい。

 

本日、2回目の七段目を見てきました。

代役の梅玉丈、又五郎丈がしっかりとお役を勤めていますよ。

吉右衛門丈には、今月はもうお休みしていただきたい。正直そんな気持ちです。だって風邪で発熱というわけではないのだから。

 しっかりと体力を回復して、また元気なお姿を見せてほしい。心よりのお願いです。

七段目については、また後程。