さて、11月も終わり、もう師走に突入するとか。ホントデスカ!?( ;∀;)
歌舞伎座は12月も1日に初日があけます!無事に初日が開き、千穐楽まで何事もなく過ぎますよう、心より、心より心よりお祈りいたします。
12月の歌舞伎座の演目について、ざくっと紹介をしておきます!どれも楽しいですよ。
- かっこいい半沢ペア、松也、愛之助に酔いしれる「弥生の花浅草祭」
- 明るく笑って年忘れ。「心中月夜星野屋(しんじゅうつきよのほしのや)」
- 勘九郎猿之助の夫婦愛にじんわり感動。心もあたたかに。「傾城反魂香」
- 悪を懲らしめる正義の味方に拍手「日本振袖始(にほんふりそではじめ)大蛇退治」
かっこいい半沢ペア、松也、愛之助に酔いしれる「弥生の花浅草祭」
舞踊です。先月国立劇場でもかかった「三社祭」を含め、4つのオムニバス。江戸の風情が楽しく描かれます。三社祭については、こちらでも詳しく 解説しています。
2020年11月国立劇場の歌舞伎。ザクっと紹介!見ごたえ十分! - 「初めての歌舞伎を楽しもう」munakatayoko’s blog
4つの踊りはすべて松也と愛之助が踊ります。
「神功皇后と竹内宿祢」、「三社祭」、「通人・野暮大尽」のあと、最後は「石橋」です。勇壮な毛ぶりで気持ちよく締めて、コロナを追っ払ってほしいものですね。
松也が演じるのは、神功皇后、善玉、通人、獅子の精の4役。
「(神功皇后は)落ち着きをもって始まり、悪玉と善玉で一気にボルテージを上げ、通人では歌舞伎らしいほんわかとした空気を味わっていただき、最後は華やかさとかっこよさが詰まった獅子の精で」と、全体のイメージを描きます。
松也は、歌舞伎の舞台は今年の1月新春浅草歌舞伎以来、歌舞伎座は昨年10月以来ということで、久しぶりですね!テレビではおなじみの顔になっていましたので、すでに知っている方は多いと思いますが、やはり松也の魅力は歌舞伎の舞台でこそ輝きます。本人もきっと、武者震いするほど気合が入っていると思いますよ。
そういえば、松也と愛之助といえば「半沢直樹」で出ていたコンビですね…。
テレビでしか松也や愛之助を知らない皆さんには、歌舞伎座での凛々しい姿をぜひ見てほしいです!
さて、三社祭の「善」「悪」のお面はどうやって固定しているかと思えば、お面の裏側にある「ビスケットのような突起」を口でくわえているそうですよ。2020年11月27日東京新聞お道具箱万華鏡より。
激しく踊ってただでさえ苦しそうなのに、「ビスケットのような突起」をくわえているとは!びっくりです。でもとっても楽しい踊りなので、また見られるのは楽しみですね。
明るく笑って年忘れ。「心中月夜星野屋(しんじゅうつきよのほしのや)」
えらくロマンティックなタイトルとは裏腹に、とっても楽しい演目です。なんたって落語を元にしているから楽しいのは当たり前。しかも落語そのまんまではありません。主人公の藤蔵のキャラクターを、歌舞伎好きの旦那としたところが面白い。2018年の納涼歌舞伎が初演、その後2019年に金毘羅で再演されています。
昨今のお笑いは、他人をあげつらうような、いじめに通じるような、私には理解のできない笑いが多いのですが、星野屋は本当に楽しい。マスクの下ではありますが、口を開けて健康的に、心ゆくまで笑いたいものです。
簡単なあらすじ
歌舞伎好きの藤蔵は、いつも歌舞伎風のセリフになっちゃう。それについつい調子よく合わせちゃうのが愛人のおたか。おたかの気持ちを知りたい藤蔵に、心中の約束をさせられちゃいます。どちらかというと天然なおたかについているのが、百戦錬磨のおたかの母ちゃんお熊。だましだまされ、だまされだまし、4人の怒涛のばかしあいで最後まで笑いっぱなしです。
うっかりしていると、ゲラゲラ笑っているうちに私たちも騙されますよ!ご用心(笑)。
配役は、おたか七之助、照蔵中車、藤助亀蔵 は以前と変わりません。以前は獅童、扇雀がやったお熊役を今回は猿弥がつとめます。猿弥さんは、存在自体が面白くて素晴らしいので、楽しみすぎて今からおなかが痛くなりそうです。ちょっとはじけすぎるのではないかと心配(;^_^A
いつもクールビューティーなイメージのある七之助も、天然キャラではっちゃけますよ。ナウシカのクシャナ王妃で七之助沼にドッポンした人も、ぜひ見てください。新たな魅力にますますドッポンですよ。
勘九郎猿之助の夫婦愛にじんわり感動。心もあたたかに。「傾城反魂香」
これもまた近松門左衛門作の人気演目。最後に「ああ、よかったな。よかったね」とほんわりできる演目です。
絵師の又平が、奇跡を起こして、絵師の大切な名前「土佐」の名字を名乗ることを許されるというお話です。言葉の不自由な又平と、それを補ってコミュニケーション能力ばっちりの女房おとく、そして師匠の土佐将監とその妻である北の方、だーれも悪い人は出てきません。配役は、今回又平が勘九郎、女房おとくが猿之助!
猿之助は、女方がとってーも素敵なんですよ。これは見逃せません。
悪を懲らしめる正義の味方に拍手「日本振袖始(にほんふりそではじめ)大蛇退治」
スサノオノミコトのヤマタノオロチ退治なんて、誰でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。それを題材にして近松が書いたので、それだけでも面白そう!
わかりやすいし、派手で歌舞伎らしさも観られます。
ヤマタノオロチにいけにえにされる稲田姫と、姫を救おうとヤマタノオロチと戦うスサノオノミコト!というお話です。最後はめでたしめでたし。
2018年には歌舞伎鑑賞教室でもかかっています。
予習しなくても十分楽しいと思いますが、一応押さえておきましょうね!
演目の詳しい内容はこちら!
配役変更で二度おいしい!?
今回、岩長姫実はヤマタノオロチを玉三郎、戦うスサノオノミコトを菊之助の予定でしたが、玉三郎さんが、コロナウイルスの濃厚接触者と認定されたため、一部配役が変わります。
12月1日(火)~7日(月)
12月9日(水)~26日(土)当初の予定通り
玉様目当てで、前半にチケットを買った人からは、当初「何ということ!」と悲痛な叫びがあがっていましたが、すぐそのあとから
「ん? 待てよ。前半と後半に観に行けば、玉三郎と菊之助の岩長姫、両方見られるじゃん!彦三郎のスサノオノミコトも捨てがたいし!」などとチケットを買いなおしている人もいる模様。さすが歌舞伎ファン、立ち直り早い!ポジティブ!転んでもただでは起きません!(褒めています)
12月の歌舞伎座、とても楽しみですね。
8月から続いていた歌舞伎座の4部制も、今月で一区切り。1月からは、3部制で幕間ありとなります。1時間ほどでさっと観て、さっと帰るという方式に慣れて、気に入っちゃった!という初心者の方の声もネット上では聞かれます。
12月の歌舞伎座、あなたはどの演目を見てみたいですか?
あたしは全部。笑。
上演スケジュール・チケット値段・チケット購入場所
第一部 午前11時~
第二部 午後1時30分~
第三部 午後4時~
第四部 午後7時15分~
開場は開演40分前
休演は8日(火)、18日(金)
1等席 8000円
2等席 5000円
3等席 3000円
にて購入できます。
歌舞伎座アクセス
◯ 東京メトロ日比谷線・都営浅草線 東銀座駅[3番出口]
◯ 東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅[A7番出口]徒歩5分
◯ JR・東京メトロ 東京駅 タクシー10分
あわただしい師走の中でも、現世を忘れて楽しい歌舞伎。
ちょっと行ってきましょうか!(^^)/