先日。20名の団体さまを歌舞伎座夜の部にご案内しました。
スケジュールは、
13:50 集合。
14:00 歌舞伎座ギャラリー 歌舞伎の歴史や大道具・小道具についてご案内
15:00 歌舞伎座へ。3階花篭にて夜の部の演目説明。
16:00 場内へ。
幕間 花篭にてお弁当
再び場内へ。
9時 解散
という流れでした。20名の団体でしかもそのうち男性が19名。とても珍しいことだそうで、歌舞伎座サービスさんもとても喜んでくれました!
ある企業さんで、30代40代が中心だったのですが、「仕事一辺倒ではなく、いろいろと教養も身に着けたいよね」という趣旨のもと、フランス料理のマナーを学ぶなど、様々なことをアクティブに、その一環で「歌舞伎も見てみたい」となったそうです。
とってもいいことですよねー。この日もみなさんお仕事途中の方もいたのか、大きなカバンに携帯電話。背広姿に汗をかきかき、来てくださいました。
いつもは片時も放せないであろう携帯を、少しの間オフしてもらい、いつもと違う脳みそを使ってもらいました!
最初は歌舞伎座ギャラリーに行ったのですが、みなさんすごいノリノリ!
思い思いにポーズをとって写メをとったり、なんでも聞いてみたり、好奇心いっぱいに覗いてみたり、黒御簾の中の楽器を鳴らしてみたり、童心に帰って遊んでくれているようでした。
「僕、香川照之と似ているって言われます!似ていますか?」と言ってきた方。
ハイ…!とっても似ていました!笑
みなさん、普段もいい仕事をされているんだろうなあと思いました。思い切って遊べる人は思い切って仕事もできますよね。
3時からは、特別のエレベーターで特別に歌舞伎座の中へ!
お食事処「花篭」での演目説明は、皆さん楽しんでいただけたでしょうか。
私の言いたいことは、
・お客様は、初めての歌舞伎を気軽に楽しんでいい。
・でも、役者さんは命を削るほど真剣です
・ぼーっと見てもいいけれど、あらかじめわかっていたほうがいいストーリーもあるから説明しておきますね
ってことです。特に「秀山祭」と「俊寛」については、しっかり説明したつもりだけれどわかったかな~。みなさん真剣に聞いてくださいましたが。
そこから、また特別の通路をすーっといくと、あら不思議歌舞伎座3階にそのままin。
3階B席からみなさんといっしょに観劇しました。
松寿操り三番叟では
「え?幸四郎って、40歳であの動き?すげえなあ」なんて声も聞こえました。同年代だとそのすごさもわかりますよね。
俊寛では
「瀬尾と俊寛の切ったハッタは迫力があったなあ」という人。
「間が空くと、つらい」と撃沈してしまった人も。
でも
「説明があったのでわかりました」という声もいただきました(^^)/
意外にも「幽玄」がみなさんに受けていました。
「すげえなあ。。一番よかった」と言っていた方も…。
私も今回の秀山祭の夜の部を見るのは、2回目となりましたが、三番叟、俊寛、幽玄、どれも進化していました。特に幽玄がもうすごく進化していまして、驚きでした。
見終わったあと「こりゃ、『能』とか『歌舞伎』のカテゴリーに収まりきらない『玉三郎』ってカテゴリーですね」と言ってしまったほど。
どなたかが、SNSでつぶやいていましたが「玉三郎のジャズ。フリーセッションだった」と言っていましたが、よくわかります。
昨年の幽玄は見ていないのですが、それよりもはるかに進化しているという声もSNSでは聴かれました。
この日の皆さんにもお伝えしたことですが、ぜひ歌舞伎の「京鹿子娘道成寺」や能の「道成寺」も、見てほしいなと思います。そうすると、
「えーーー!あれが、玉三郎の手にかかると、ああなるのかーーー」ということがわかり、さらにそのすごさが感じられるかと思います。
最後に間違えた~の巻。
「俊寛が成経に、『恋の話聞かせてたも~』とねだって成経がもじもじしながら話すところはエロイです。一生懸命セリフを聞き取ってください」
などとプレゼンのときに言ってしまいましたが、それほどエロくなかったです笑。
文楽の床本を読んだら、奥ゆかしくエロかったのですが、歌舞伎ではそこまでじゃなかった。期待して耳をそばだてた人、いたらすみませんでした。今度は文楽で観てくださいね!
そうそう。幕間では花篭でお弁当をいただきましたが、とてもおいしかったです。
お吸い物の中の隈取の湯葉!
毎月行っているTabicaのツアーでは少人数の一幕見のみですが、
団体でのこういったツアーをご希望の方は、ぜひ私まで直接メッセージをください。
観る前に演目説明いたします。